劇場公開日 1940年2月1日

「何度でも見れる、上質の冒険ロマンス映画だ。」コンドル(1939) 瀬戸口仁さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5何度でも見れる、上質の冒険ロマンス映画だ。

2024年9月27日
PCから投稿

南米の港町を舞台に、航空貨物のパイロットたちの生き様を見せつつ、チーフパイロット兼マネージャー(ケーリー・グラント)と踊り子の女性(ジーン・アーサー)のロマンスを描く。

新たに雇ったパイロットが、ベテランパイロットの弟だった機関士を見殺しにした過去があり、しかもその妻(リタ・ヘイワース)は、主人公の元彼女だったというくだりが、物語に高まりをもたらし、起伏を生んでいる。

職人監督ハワード・ホークスの最高傑作の1つだ。ケーリー・グラントとジーン・アーサーが、安定した輝きを見せている。リタ・ヘイワースは、本作が出世作になった。

品位ある俳優陣が相乗効果を生み出し、飛行シーンの緊迫度も高い。これは実に素晴らしい、何度でも見れる、上質の冒険ロマンス映画だ。

瀬戸口仁