劇場公開日 2006年10月14日

「人は変われるという事と、人生とは?と問いかける秀作。」16ブロック アルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5人は変われるという事と、人生とは?と問いかける秀作。

2021年8月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

単純

幸せ

16ブロックという聞き慣れない距離感だが、大体1.5〜3.0kmくらいか。近からず遠からずの絶妙な距離。証人として裁判に出廷するエディを、アル中の刑事ジャックが移送するというお話。

もちろんスムーズに移送して終わる訳が無く、何故か身内であるはずの警察から追手が迫るのだが、その理由が少しずつ明らかになっていきつつ、逃げるスリルと表情が変わっていくジャックが楽しい。

登場する主要人物が少ないのもあるが、キャストの人物設定は少々キャラ濃い目、クセ強め。特にエディは好みが分かれると思うが、何故か時間の経過につれて不思議と憎めないキャラに見えてくる。

ジャック役のブルース・ウィリスがかなりのくたびれ感、流石の演技で飽きさせない。お約束のアクション、、、ではなく、しっとりと魅せるサスペンス。ラストの盛り上がりも上手に仕上がっている。

最初にエディからされる質問。最後の最後にジャックが答えるのだが、『なるほど』と感嘆。

ほっこりと思わず微笑んでしまう、そんな優しい気持ちになる心地良いラスト。人は変われる。
休日の午後にでも、ゆっくり楽しんで欲しい作品。

DVD版にはオルタナティブエンド(代案・もう一つの結末)もある様だが、実は個人的に鑑賞中想像していたのはこちらのエンド。ただ、実際に観てみると上映版の方が確実に良い。気になる方は調べてみては。

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アル