V フォー・ヴェンデッタのレビュー・感想・評価
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近未来を予見した作品?
「マトリックス」シリーズのウォシャウスキー兄弟が製作・脚本を手がけただけあっての作品。陰謀論に明るく、ニューワールド・オーダーのグレート・リセットを意識したかの作品。国家を思うが儘にするためには、国民を恐怖のどん底に陥れ、従順になるように統制を強めれば、権力者の権力と富は増大するという現在の国際社会を予見したかの作品。バイオテロ、戦争、内乱、分断を通して、気が付いたら身動きが取れなくなっているという現実を、仮面の男をヒーローにし、彼に感化されていく一人の女性と国民を描いていた。ウォシャウスキー兄弟の思考は、一貫している。真の自由と正義を目指し、男性性と女性性の統合を理想とする。
国民が本当の意味で覚醒し、立ち上がらなければ、その支配体制は変わらない。何かおかしいと感じていることに、疑問を向け、調べ、行動しなければ。そんな強いメッセージを感じた。マトリックスが、あまりにも譬え話になっていたので、より分かり易く、直接的に描こうとしたのであろう。
独裁政権に立ち向かうヒーロー
・映像がとてもきれい。
・Vが誰なのか、何者なのかの謎解き要素
・Vの革命が成功するのかへのハラハラ
現実的かどうかはさておき、世の中の悪に対して立ち向かう理念や概念を描いた作品。
【自国ファースト及び全体主義が蔓延る現代でも十二分に伝わるメッセージを包含したアンチ独裁国家映画のエンタメ大作。400年経っても揺るぎない”V"の尊き”理念”が心に沁みる作品でもある。】
■独裁国家と化し、言論や思想が厳しく統制された近未来のイギリスが舞台。
外出禁止時間を破ったために秘密警察に拘束されかけた女性イヴィー(ナタリー・ポートマン:坊主頭になっての熱演である。)は、Vというマスク姿の男に助けられる。
独裁国家になってしまったイギリスを転覆しようとテロ活動を繰り返す彼に感化され、イヴィーも立ち上がるが…。
◆感想<Caution! 内容に思いっきり触れています。>
・ウォシャウスキー兄弟(後、姉妹)による脚本が秀逸である事は知ってはいたが、ここまで現代社会の行く末を見越した作品であるとは・・。脱帽である。
・1600年代、イギリスに実在した腐敗した国家を転覆させ、革命を起こそうとした英国では今やヒーローである”ガイ・フォークス”をキーとしながら、第三次世界大戦後の、独裁国家になってしまったイギリスを支配する愚かしきサトラー議長の姿を絡めながら物語は進む。
フェイクニュースしか流さない、国営放送。現代の幾つかの独裁国家と全く同じである。
ー 容易に想像が付くサトラー=ヒトラー。そして、絶対的権限を持つ彼の下で”甘い汁”をすすっていた政府の幹部たち。ついでに、現代ロシアを統べる愚かしき男を追加すべきであろう。-
・そこに、地獄から蘇った”V”が現れる。彼はサトラーに諂い甘い汁を啜っている政府幹部や、且つて自分を含めたウイルス実験に関わった者たちに、”血の報復”をしていく。
ー 政府により、人口増加を抑制するために、秘密裏に意図的にウィルスの実験が行われた中で、奇跡的に生き延びた男”V"。
劇中描かれる、ウィルス実験により死んだ人々を穴に放り込むシーンは、正にアウシュビッツそのものである。-
・両親を反社会的存在とみなされ、独裁国家に虐殺されたイヴィーが、煩悶しつつも徐々に”V"の思想に傾倒していく様。
ー それは、”V"が意図したものであったが、彼女が獄中で読んだ、同性愛者であるという理由だけで獄死した女優ヴァレリーの手記。
今作は、様々なマイノリティーたちへの思いを込めた作品でもある。-
<ラスト、”V"と同じ仮面を付けた多数の市民たちが、国会議事堂に集い、”V"が決死の思いで仕掛けた地下鉄爆薬により、旧弊の象徴であった、議事堂は崩れ落ちる。
今作は、娯楽大作としても一級品であり、且つ真の自由や正義を深く重く追及した、メッセージ性溢れる作品なのでもある。
ナタリー・ポートマンの熱演も含め、見事の一言である。>
思ったより面白かった。
所々コードギアスというアニメを連想させる場面があった(コードギアスの方が後なので影響を受けたのはコードギアスかもしれないが)。Vの演説にはしびれるものがあったし、ヒロインもきれいなのでその2つの要素にひっぱられて鑑賞することとなった。
よくなかった点はヒロインの演技が少しわざとらしかった事と、場面の表現手法がリアリティにかける部分があって、没入感がそがれる部分があった所(花火を見る場面、ヒロインがVによる試験を乗り越えてガッツポーズするシーン、その他、黒背景で会議するお偉方のシーン)。
印象に残った名言は『政治家は嘘を語り、作家は嘘で真実を語る』、『最も信頼できるのは税金の記録』。創作する側として手法として参考になるのは、所々に名著からの引用を入れる事で物語に重厚感を与えられる事(マクベス、巌窟王の引用、ファウスト『真実の力により我は宇宙を制服せり』。)
その他の感想としては、体制にナチス独裁体制を揶揄しているのかなと感じたし、強制収容所はユダヤ人虐殺、ウイルスについてはコロナを連想させた(コロナウイルスは最近になって現れたものだが)。戦闘シーンでのVのナイフの軌跡が暗闇の中で白く残像を残して見せるスピーディな描写はよかったなと思う。
後から調べてみると、V役はマトリックスのエージェント・スミス役ヒューゴ・ウィーヴィングらしい。声だけでは気づかなかった。また、最後に群衆が仮面をいっせいに脱ぐシーンにウィーヴィングがいるとの事で見直してみると、2:04:58頃の右側の男性だろうと思った。
実に芝居がかったリベンジ・アクションもの
時は近未来、2027年、第三次大戦後アメリカは没落し英国はヒットラーもどきのアダム・サトラーによる独裁国家に変貌、革命を起こすべく立ち向ったのがオペラ座の怪人のような仮面の闘士Vでした。原作がコミックだからでしょうか、SF感はあまりなく中世のヒーローもののような風変りなキャラ設定ですね。
話が進むにつれサトラー一味の恐ろしい過去の陰謀が明らかに・・、こともあろうに10万人もの市民をウィルス兵器で虐殺、ワクチンで大儲け自作自演のテロをでっち上げ圧政独裁の管理国家を正当化したのでした。(こんなウィルス映画があったとは知りませんでした・・)
Vは当時の人体実験の患者の生き残り、まさにVの血の復讐(Vendetta)ですが実在のガイフォークスという人物を被せています、彼は1605年11月5日の政府転覆未遂事件の実行犯です、この辺は英国人なら衆知の話なのでしょう。
ナタリーポートマンも丸刈りまでして大熱演でした、彼女の演じるイヴィー・ハモンドもまた家族をサトラー一味に殺された暗い過去を持っています、復讐劇ではありますが怪人Vとイヴィーの奇妙な絆の物語でもあります。ただ、投獄のシーン、そこまでやるのかは疑問です・・。
見どころはキャラクター設定なのでしょう、中世の騎士のような芝居がかった主人公、シェークスピアやゲーテの古典を引用したりして妙に格調高いのです、岩窟王がお気に入りのビデオというのは分かりますがジュリーロンドンのCry Me A Riverが愛聴盤というのは面白い。
リベンジ・アクション映画でこれほどひねった脚色はないでしょう、V単独犯では絶対無理とか資金はどうしたとか色々思いますが、そもそも芝居がかった演出なので上手く騙されました、流石ウォシャウスキー兄弟、2時間越えですが退屈せずに楽しめました。
なんだかスッキリしないなー
DCコミックが原作と言うことらしい。
ヒーローものらしいがスパイダーマンとかアイアンマンの様な
派手な立ち回りなどもあまりない全体的に地味な話だった。
Ꮩが主人公なのだろうがスポットはナタリー・ポートマンの方に
より多く当たっていた。ナタリー・ポートマン演じるイヴィーは
特に自分から行動に出るわけではないので物語を進行させることはない。
なので、Vがどの様に誕生し、どのように今までを過ごしてきたのかが
漠然としか描かれていない。想像しろということなのだろうか?
それゆえ暗殺した施設の者たちや議長への恨みが今ひとつ伝わってこない。
ラストに向かって市民が仮面を被って議事堂に集まるシーンは物語で一番
盛り上がるはずのシーンだ。しかし、市民が集まってこれから新しい時代が
始まると言うには少々押さえ過ぎではないだろうか?カタルシスを感じることは
殆どなかった。
別世界のイギリスの設定をもう少し活かせたら良かったと思う。
でもそれなりに面白かったとは思うけど。
Vはカッコいい
原作は知らずに見てみた。
Vがかっこいいのはわかる。
厨二心くすぐられるし。
アクションがイマイチ。
アクションがスローに頼らず、もう少しスタイリッシュにするなど力を入れて欲しかった。
あと、尺が長い。
収容所の幹部を殺すのをサクサク進めるか、警察の捜査をサクサク進めるなどしてもう少し圧縮した方が見やすい。
どうしてもリベリオンと比べてしまうなぁ
Remember, remember the 5th of November. 分かりやすく映画化。
原作は魔術師アラン・ムーア。DCコミックの大人向けレーベルのヴァーティゴから出ていたコミックなのですが、まー難解過ぎて読みにくいし分かりにくい。アラン・ムーアって有名なコミック・ライターでも、だいたい難しくって単純に楽しめる作品を作る作家ではないんですよね~。基本的にエンターテイメント性は低いです。なんて言ってるのが本人にバレたら魔術で呪われそうですが💦
でも、映画化は随分スマートになっていて楽しめました。これは制作脚本を務めたウォシャウスキー兄弟(現在は姉妹)の功績が大きいのではないでしょうか?やたらと同性愛にフォーカスされているのは当時の監督の趣味っぽいです。
ナタリー・ポートマンが相変わらず美しいですね。ロリータ・ファッションになったり、丸坊主になったり、美人でも色々と挑戦する姿勢は素晴らしいと思います。なんだかんだで大作からミニシアター系まで幅広いですよね。ヒューゴ・ウィーヴィング、一度も顔出なくっても特徴的な声で分かってしまうのがスゴい所。エキセントリックなVに見事になりきってる感じです。
Vがイヴィーを拷問した後に色々と目的を話していたのはDV男の言い訳に見えてちょっと気持ち悪かったです。イヴィーがその後VにハマってしまうのはDV男から抜けられなくなる心理を見ているようでした。怖い怖い。
でも本作の主題を「革命」と見るのなら、投げっぱなしで終わるので危険だと思います。政府潰すだけ潰してその後の国の舵を取る人間が生まれずに終わるんで、結果的に言うなれば無政府状態になってしまうんですよね。で、人間の歴史を省みると、そういう状況では力を持つ軍部が権力を握る事が多いんですよ。武力政権が生まれる訳です。それって結局権力の集中になってしまうのではないかなと。1つを潰してもその先の道筋を立てなければ別の似たような政権が生まれて終わるんじゃないのかなっと思ってしまう訳です。
鬱屈してた民衆を動かしていたので勘違いされそうですが、本作でVがやった事はあくまでも個人的な「復讐」であって「革命」ではないんですよね。逆にこの後の英国がどうなるのかが気になってしまいました。
近未来的社会派アクション!!
アメコミでかつ、
ナタリーポートマンが坊主になるんだよ〜
という情報のみで鑑賞。
意外や意外。
近未来的で社会風刺も込めたダークヒーローものだったとは!!
1600年代に起きたガイ・フォークス事件をネタにとりいれてるんですね〜
面白かったです…
ブイの存在は一体誰なの!?ってすごく気になるんですが見終わった後はブイの顔や素性は気になりませんでした。
イヴァが言ったように彼は「皆」だった
イギリス国民の希望だったんだなと
人体実験の被験者であり自分だけが無敵の体になり次々と復讐を果たすVは恐ろしくかつ運命を呪う事を超え、立ち向かう姿勢にも見え何とも言い難い気持ちになりました。
人は何をもって生きるのか問われてる気分でした。
冒頭のメッセージ性が後になってじわじわくる。
正義とは?
国を相手にしてでも真実を知れるか、または立ち向かえるのか。ブイもイヴァも最終的に命を投げても真実に向き合おうとしましたね。
まああとはオペラ座の怪人的なロマンス要素をあって良かったです笑
自由と正義は言葉ではない、それは生き方だ
結局Vの正体は誰だったんだ・・・。話しが難しかったな。なんであんな...
結局Vの正体は誰だったんだ・・・。話しが難しかったな。なんであんなに一般人が最後にVの仮面つけて集まったのかがよく分からん。独裁者だったってみんな分かってたのかな?政府が毒を流したとかは一般人分かってないと思うけど。
ナタリーポートマンキレイでしたね。しかも坊主するのはすごい。しかもキレイ。
Vのラストの戦闘の剣にエフェクトついてるのかっこよかった!戦闘シーンもっと多くてもよかったなと思いましたね。なんだかんだ面白かったと思う。
必要なのは『建物』でなく『希望』という言葉に、まさにその通りだと思...
必要なのは『建物』でなく『希望』という言葉に、まさにその通りだと思った。
怖いことは怖いし、間違ったことは間違っている、でも信念や意志といった目に見えないもので自分の存在を証明した“V”にはうむ、確かに心を動かされてしまった。
ていうかナタリー・ポートマン美しすぎないかしら…。
何度も見れる
自分が一番好きな映画。
ヒューゴ・ウィービング演じる「V」
ナタリー・ポートマン演じる「イヴィー」
もう何度見たかもわかりません。
100回じゃきかないくらいは観ていると思います。
観る回数を重ねるほどにいろんな発見ができて、
最初はゴードン、次にフィンチ警視、イヴィ、
最後に「V」と、好きになる人たちも感情移入していく人たちも変わっていきます。
何度も何度見観て、今でも「V」がイヴィと出会い、名前を聞くシーンはしびれます。
何の変哲もないシーンだけれども、
映画の中の主人公とヒロイン?が最初にであるシーンって大切だと思っていて、
僕が見てきた映画の中ではこのシーンから感じられる予兆や興奮、そして愛情がこんなにも心に突き刺さるものはありませんでした。
シーンごとに書いていったらきりがないのでここまでにしますが。
是非ご覧になった方は、ラスト、フィンチ警視が事件の全容を考えるフラッシュシーンをスローで見てみてください。
「1812」、あれはいい曲ですね。
イギリスって謎が多い
イギリスの文化を知らないから架空の話なのか分からないけど良くできた話。
オペラ座の怪人のようなストーリーで怪人役のVが一番倫理的に
物事を解釈して復讐してるからみてる側も引き込まれる。
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