ヴァン・ヘルシング : インタビュー
スティーブン・ソマーズ監督インタビュー
編集部
――本作からインスパイアされた「トランシルバニア」というテレビシリーズの企画があると聞きましたが。
「そうなんだ。ただ、別の面白い企画を優先させることになったから、今は中断しているんだ。僕とプロデューサーのボブ・ダグセイ(『ハムナプトラ』『ヴァン・ヘルシング』など)は、名前を貸すだけで現場に来ないようなプロデューサーでいたくないんだ。ちゃんと思い入れのある作品を手掛けたいし、そうなると同時にできるのは、多くても2~3本が限界だからね」
――そのテレビシリーズはもともと「ヴァン・ヘルシング」と関係あるもの?
「いや、関係ないよ。トランシルバニアという世界がとても気に入っていて、プラハのセットも素晴らしいから壊すのがもったいなくて、まだ残してあるんだ。せっかくだから、そこを舞台にした物語を作ろうと思ったんだ」
――続編も気になるのですが。
「スタジオ側は作りたいと言っているし、実は『ハムナプトラ』の3作目もやりたいと彼らは言っているんだ。私自身は、『ハムナプトラ』2作と『ヴァン・ヘルシング』とずっと大作が続いているから、少し休みたいというのもあるんだけど、続編の可能性は大だと思うよ」
――「ハムナプトラ3」と「ヴァン・ヘルシング2」だったら、どちらをやりたいですか?
「(笑)。その前に、次は何かもっと小さい作品を撮りたいよ。『ハムナプトラ2』が終わったときから思っていたことなんだけど」
――それは具体的にアイデアがあったり、脚本を書き溜めていたりするのですか?
「いや、実はまだ何もないんだ。やりたいとは思っていても、私は小さい作品となるとアイデアが浮かばなくてね。それが私の最大の悩みなんだよ(笑)」
――今回も本編で描かれていない部分がいろいろありそうですね。
「そうだね。今回、この中に入れられたアイデアだけでもじゅうぶん過ぎると思うからね(笑)。ヴァン・ヘルシングの過去についても、彼がどういうことをして、どういう男なのかということを考えてあるよ。ただ、今それを観客が知る必要はないということなんだ」
「次は小さい作品を撮りたい」と言いいながら、「具体的なアイデアはない」という状態で、しかも、企画していたテレビシリーズは「他の作品を優先させるため」に中断。「スタジオは続編を作りたいと言っている」……ということは、やっぱり何かあるんじゃありませんかねえ、監督? 「何か他のジャンルをやりたい」とも言っているので、続編モノとは関係ない別の作品なのかもしれないが、ご本人の希望とは裏腹に、何かしら大きな企画が動いているのではないかと勘繰ってしまうのであった。監督の口から明言は得られなかったが、きっと来るべき時がくれば、その企画が発表されるはず。その日を心待ちにして、まずは「ヴァン・ヘルシング」を堪能すべし。
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