「やっぱり今となっては古めかしいけど」ターミナル(2004) kekeさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり今となっては古めかしいけど
学生のときに劇場公開されていたことを、最近ネトフリのおすすめに出てきたから思い出した。
まあ映画だからいいかと思える作品。
どんでん返しとか意外性があるわけではなく、いろいろ予想できそうな展開があった。
自分にとってはトム・ハンクスの表情や動きを楽しむ作品かもしれない。
面白くないという意見の理由を考えてみる。
1.主人公の目的が面白くない
父親がとあるジャズ演奏者のサインをずっと欲しがってて、返事が来ないから主人公がニューヨークに行くというもの。
ここでまずそのジャズシンガーに何かあったのか?と勘ぐったが、結論としては何も無かった。
本当に何もなくてニューヨークに出たら普通に会えてサインをもらって終わり。
あれだけ苦労して辿り着いて何事も無いなら、ニューヨークに出る瞬間に白い光にでも包まれて映画を終わるべきだと思った。
そして生演奏を聴く前に「父が好きだったんです」といきなりサインを貰おうとするのは失礼ではないだろうかとも感じた。
2.主人公のキャラが定まっていない
突然賢くなったり頭が弱くなったりして違和感があった。
特にカタコトの英語を話すとき、慣れていないというより頭を鈍器で殴られて記憶を失くしたホームレスみたいなキャラになる。
そして工事現場を破壊して勝手にDIYを始めるあたりは完全に「近寄ってはいけないタイプ」な感じで、キャラが定まっていないようだった。
ありえない設定を面白く見せたいのか、頭の弱い人が懸命にやっているのを見せたいのかが掴みにくい。
3.盛り上がりそうで盛り上がらない
面倒くさい立場の主人公が邪魔でたまらない保安局
↓
国外逃亡してきた友達を逮捕すると脅し、黙って帰国しようとする主人公
↓
友達は理由が分からず主人公に幻滅する
↓
友達が真実を知り、航空機の道を阻んでわざと逮捕される
↓
やっぱりニューヨークに出る!
航空機が出てくる映画は大抵爆発するか墜落するかしているせいなのか、
一番盛り上がるであろうシーンが何かスッと終わってしまった。
恋愛要素もあったがそれも薄い印象で、人間関係を深く掘り下げるべきだと感じた。