劇場公開日 2002年5月11日

「古臭さも魅力、でもMJが全てを下げる」スパイダーマン リリさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 古臭さも魅力、でもMJが全てを下げる

2025年9月25日
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鑑賞方法:VOD

今見ると、VFXやアクションの演出は確かに古臭い。だが、公開当時の2002年には最先端だったし、その勢いとトビー・マグワイアのピーター・パーカーは今も強烈に印象に残る。編集長J・J・ジェイムソンの濃いキャラクターも出演自体は少なくとも大好き。
ただ、MJことメリー・ジェーンに関しては、公開当時、滅茶苦茶不人気だったけど見た目以外になんか問題あったっけ?と思っていたけど見進めていくうちに当時の不人気の理由を思い出した。見た目も性格も、正直ちょっと…。最後の方では人の葬式の日に何やってるんだ、こいつ。彼女の存在だけで評価が0.5点下がってますw
グリーン・ゴブリンのヴィランとしての魅力は、意外と良かった。当時は「ゴブリン」という名前から、FFの雑魚敵みたいなイメージを持っていたが、今思うと「邪心」を体現する名前のチョイスは悪くなかった。投げつけるボールのあのヤバい白骨化効果は、1個しか出てこなかったのが謎。なんで骨だけ残るんだ、と今見ると笑ってしまうが、当時は衝撃的だった。その後の爆発ボールは普通すぎて、ちょっと物足りない。
おじさんの「大いなる力には大いなる責任が伴う」という名言は、今も心に残る。この映画の核だ。正体を隠すことで不幸が起きる展開は、ウルトラマンや仮面ライダーみたいな昔のヒーローものに通じる懐かしさがある。最近のヒーローが簡単に正体をバラす風潮に比べると、この葛藤は馴染み深いし、ピーターの苦悩に深みを与えている。
ただ、ハリーだけが不憫すぎる。親友としての立ち位置が、終始悲惨な目にしか合わない。もう少し彼の救いになる展開があっても良かったんじゃないか。ストーリー自体はシンプルで、深みを求める人には物足りないかもしれないが、ヒーロー映画の原点として十分楽しめる一作だ。
その後の因縁に繋げるのに仕方無かったんだろうが。

リリ
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