「バッド、エンド、スタート」スパイダーマン マクガフィンさんの映画レビュー(感想・評価)
バッド、エンド、スタート
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今まで観た映画の中で一番ラストが衝撃的だった。
セブンよりもダークナイトよりも。
別にラストにどんでん返しがあるわけでも、中途半端に終わるわけでもない。
ハッピーエンドではない、ということが当時の俺には衝撃的だった。
ヒーロー映画は、悪を倒し、愛する人と結ばれ、全てが丸く収まり、みんなHAPPYで終わりと思っていた。
しかし、これは違う。
悪は親友の父親、悪を倒したが親友に恨まれ、愛する人とはスパイダーマンという理由で付き合えず、ヒーローとして生きることを決め過酷な運命を受け入れて、終わり。
あまりにも残酷で、あまりにも斬新な終わり方。(当時の俺には)
終わり良ければ全て良しという言葉をコイツら知らないのか?、という思いがスパイダーマンのテーマと共に頭の中に流れた。
しかし、年を重ね、TSUTAYAを入り浸るうちに、評価が変わっていった。
史上最悪のラストが、史上最高にハードボイルドなラストに思えてきた。
そもそもこれはラストなのか?
俺は違うと思う。
ピーター・パーカーがピーター・パーカーではなく、スパイダーマンとして生きることを決めたこのラストから、スパイダーマンが始まるのだ。
そう気付いた時から、始めが肝心という言葉がスパイダーマンのテーマと共に頭の中に流れるようになった。
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