スペース カウボーイのレビュー・感想・評価
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やはり見易いイーストウッド映画
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かつて史上初の宇宙飛行士になれるチャンスのあったクリントだったが、
実際には猿が選ばれ、これを逃したという過去があった。
ある時ロシアの宇宙コロニーか何かが暴走する可能性が生まれ、
それを直せるのはクリントだけだったため、念願の宇宙へ行けることになる。
昔共に夢破れた仲間たちを集め、改めて訓練し直し、いざ宇宙へ。
が、このコロニーは核弾頭を積んでいるということが判明した。
しかも数十秒後にはそれがアメリカ本土へ発射される状態になる。
そこで仲間の一人が自分の命を捨て、コロニーと共に月方向へ飛んで行く。
この男の夢は月に行く事で、自らその役目を買って出たのだった。
念願の宇宙へ来れた事で、帰還へのこだわりはなくなっていたのだろう。
スペースシャトルもダメージを受けており帰還さえも難しかったが、
クリントの天才的操縦センスによって見事着陸成功。
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これまでにも書いてるように、クリント映画はいつも古臭くてベタである。
でもそのベタさは、何とも見ごこちの良いベタさなのである。
爆発的に面白い事は少ないが、ハズレがまずない。完全なる主観だが。
この映画も、クリントが宇宙に行って作戦を成功させるという結末は、
映画序盤から丸分かりだったが、それでいいのだ。
その過程をほのぼのとした安心感の中で見ていれば、それで良い。
古臭くてベタで、主人公ばっかりがいい所を見せる映画。
踊る大走査線やアマルフィと同じなのに、何が違うのだろう?と考えた。
それはクリントが単なる2枚目ではなく、頑固で融通がきかなかったり、
どうしようもない宇宙バカだったり、短気だったり、時には下品だったり、
英雄以前に人間臭いキャラだからではないだろうか?
およそ現実離れしていて、少なくとも周囲にはまずいない人物。
いたとしても英雄ではなく、むしろ地味に不器用に生きている事だろう。
だから、織田映画のように、カッコつけてるだけにしか見えないような、
そういう万人ウケを狙った安っぽさを感じないのではなかろうか?
おれに部下はいない、いるのは仲間だけだ!とか言いながら、
単独行動で自分1人の活躍で事件を解決する奴。カッコ悪い。
おれが宇宙に行ければ他はどーでもええねんボケ、ってなノリで、
現場でもワンマンに徹しながらも仲間を気遣うクリント、カッコいい。
宇宙でカウボーイ
カウボーイは、今となっては過去の遺物。アメリカの開拓時代の古き良き時代だが、根本をなすメンタリティなのだろう。1950年代に見た月へ行く夢を38年後に実現する。
還暦を過ぎた高齢者のダイダロスチームに、ソ連の通信衛星を修理して軌道修正する密命が下る。そこから、訓練するくだりは、まさにカウボーイを彷彿とさせた。仲間同士の男くさい会話、好みの女性へのアタック、権威に盾突いて、自分たちの力で何とかしようとする所とか。検査を誤魔化したり、きつい訓練に音を上げたり、オムツネタに、クルーにガンを見つかったりと、かなり遊んでいた。ちょっとあり得ないなー。このまま、コミカル調でいくのかと思いきや、宇宙に出てからはシリアス、リアル調へ。
宇宙という未知の領域、ソ連の衛星に核ミサイルが見つかり、若いクルーが命令を無視して下手をこいて、衛星とスペースシャトルが激突。その絶対絶命を、皆で乗り越える。核ミサイルは、膵臓がんで余命が少ないホークが月に向けてPAMを噴射して、一人月世界旅行へ。最後、荒馬に見立てたスペースシャトルを上手く乗りこなして、無事着陸。
ほどほどにリアルで、高齢者ネタで洒落や遊びが効いていて、後半は、それなりに楽しめる映画であった。でも、これが楽しいと思うのは、きっと、高齢者もまだまだ捨てたもんじゃないって理解を示す人たちかも。
こういう映画が大好き
やっぱりイーストウッドは天才だと思います。
アドアストラと違って、トミー・リー・ジョーンズがイキイキしてたし。
若干、宇宙パートが少なく、展開が早いかなと思いました。でも、いい映画です。
おじいちゃん宇宙へ行く
40年越しの夢を叶える元空軍パイロットチームの活躍。ベテラン役者によるベテランパイロット達は、どこかぶっ飛んでいてお茶目で、応援したくなります。
単なるコメディでは終わらず、色合いが違う提供画像は一目瞭然ですが、NASAや宇宙空間に関しても丁寧に作られていると思いました。
お別れのシーンが少々呆気なくて残念でしたが、感傷に浸るよりも、夢を叶えた満足感を描きたかったのかと。
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