「心の機敏、愛情」海を飛ぶ夢 あまねさんの映画レビュー(感想・評価)
心の機敏、愛情
テーマは深刻でインパクトが大きい。
でも、それと同じくらい、ラモンや、家族をはじめラモンを取り巻く人びとの、心の機敏や愛情の深さが上手に描かれていて、とても印象に残った。
身近にラモンのような人がいると、まわりの人は、いつの間にか思慮が深くなったりするものかもしれない。
義姉の言うことが最も的を得た。
「(神父は)うるさい。ラモンの好きなようにさせるしかない。どうすべきかよくわからない。彼は愛情に包まれている」というような…。
そう言えばスペインの女はしっかり者、と聞いたような。
安楽死問題はすごく難しく感じる。
ここではカトリックが「うるさい」存在なってしまっているけれど、それでも、もしラモンが、信仰とまでいかなくても宗教的な感覚でもって人生や世界をとらえていたなら、考え方が少しは変わっていたかもしれない、と、チラリと思う。
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