劇場公開日 2005年7月30日

「ジャズとファンクを融合して・・・座布団1枚!」ロボッツ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ジャズとファンクを融合して・・・座布団1枚!

2021年9月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 子ども向け映画だとバカにしてすみません。序盤から、『オズの魔法使』のブリキ男が登場するもんだから、涙が出るほど嬉しくなってしまいました。その後、この踊り・・・どこかで見たことがあるぞと思っていたら、やはり歌い出しますか・・・しかも「油に唄えば」だった。観客の中で笑ってたのは一人だけでした・・・すみません、おっさんで。色んなパロディがあるとは聞いていましたけど、こんなに笑えるとは思いませんでした。しかし、ダースベーダーを出すのならR2D2やC3POもいるはずだ!と信じて探してみたけど、見つかりませんでした・・・エンドロールにはルーカス・フィルムの文字をはっきり確認したのに・・・

 フェンダーの『ストーカー』か?という台詞でも笑ってしまいました。声を出してもいいのなら、「そりゃ、あんただろ。ロビン・ウィリアムズ」とつっこみたかったくらいです。このフェンダーという赤くて細い唐辛子のようなロボット、細かい仕草やオーバーアクションが全てロビン・ウィリアムズのために作られたキャラのような感じがしましたよ、ほんとに。日本語吹替版では山寺宏一らしいですけど、フェンダーの細長い顔からすると高田純二が似合っているかもしれませんね。

 この映画のストーリーの良さは貧富の差という社会問題をはっきりと描いていることかと思います。利益を優先する大企業に立ち向かうスラム街(?)のジャンク製ロボットたち。どこかの政治家みたいに「貧乏人は死んでください」と言わんばかりのラチェットとその母親がだんだん憎たらしく思えてきます。そういえば、この巨顔の母親は『千と千尋の神隠し』の銭婆のパロディのような気がしました。

 予告編を見たときにはロビン・ウィリアムズが目立ってなかったので、つまらないのかなぁ~と思っていたのですが、はっきり言って彼のための映画じゃないですか!いい意味で騙されました・・・

【2005年8月映画館にて】

kossy