劇場公開日 2003年11月5日

「観たかったのと何か違う…」マトリックス レボリューションズ おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0観たかったのと何か違う…

2021年12月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

難しい

最新作レザレクションズ前の予習鑑賞第3弾!いよいよ3部作の完結編です。リローデッドをさっき観たばかりなので、記憶はもちろん鮮明。さあ、どのような決着を見せてくれるのかと期待して鑑賞。しかし、さすがはマトリックス、一筋縄ではいかず、本作もかなり難解でした…というか理解できずに何度か寝落ちしてしまいました。つまらなくはないんですけどね…。

本作のウリは、なんといってもVFXバリバリのバトルシーン。公開から20年近く経ちますが、今観ても遜色ないほどです。中でも、ザイオンを襲う無数のセンチネルと、それを迎え撃つAPUのガチンコバトルは、大迫力で見応え十分でした。これは自宅のテレビではなく、劇場の大スクリーンで観たかったです。

主演はもちろんキアヌ・リーブスで、本作でも救世主ネオとして人類のために体を張ってくれましたが、前半はあまり活躍の場がなかったような…。キャリー=アン・モス扮するトリニティにも、もう少しアクションの見せ場を用意してほしかったかなという印象です。

ここまで書いて「あれ?これマトリックスだよね?」とふと思ってしまいました。言い換えれば、観たかったのと何か違うという違和感や物足りなさを覚えたということです。自分がマトリックスに求めるアクションシーンは、迫力満点のSFメカ物量戦ではなく、スタイリッシュなサイバーアクションなのです。

現実と全く区別がつかないほどリアルな空間なのに、バトル中に起こる不可思議な現象。これによって,つい先ほどまで何の疑いも持たなかった目の前の空間が,すべて仮想空間だったと瞬時に理解される。そんな革新的な映像とスタイリッシュなバトルが、マトリックスの真骨頂であると捉えていました。しかし,それが本作ではあまり見られなかったことが残念でした。

そしてもう一つ残念だったのは、やはり謎が多くて意味不明だったことです。とりあえず、人類は滅ぼされずにすんだようですが、なんだかスッキリしない終わり方でした。結局、ネオ、スミス、預言者などは、どのような存在だったのでしょうか。哲学的な会話が多くて、自分の頭では理解できずに終わってしまいました。結局、初見の衝撃と以降の期待をもたらした、1作目がいちばんおもしろかったような気がします。

おじゃる