「それは、イミフに終わった」マトリックス レボリューションズ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
それは、イミフに終わった
いよいよ完結。
人類か、機械か。
決着の時。
まず、前作のラストで意識不明となったネオ。
メロビンジアン配下のトレインマンが支配するマトリックスとソースの境界空間“モービル・アヴェニュー”に囚われの身となっていた。
そこで出会ったある家族。幼い娘サティーは最新作でもその名が登場しているのが気になるところ。
セラフの協力を得、救出に向かうモーフィアスとトリニティー。が、トレインマンに逃げられてしまう。
メロビンジアンを急襲。全員が銃を引き抜き、一触即発。
トリニティーの台詞。彼の為なら命も懸けられる。
後にそれが…。
ネオを救出。
機械軍との決戦迫る中、ネオは機械の本陣“マシン・シティー”に赴こうとする。
その前に、預言者と会う。そして告げられる。
スミスが強大な力を身に付けている事。マトリックス以外の世界にも影響を及ばしかねない事を。
その直後スミスが現れ、預言者はコピーされてしまう。
ネオのマシン・シティー行きにロック司令官は来る戦いに備え一隻の船も無駄に出来ないと反対。
が、ナイオビが提供。ネオとトリニティーはマシン・シティーへ。
モーフィアスはザイオンに残って闘う。
これが最後になる事が分かったのか。別れを告げ合うネオとモーフィアス。
遂に始まった人類vs機械の最終決戦。
おびただしい数のセンチネルは圧倒されると共に、絶望感すらも。
悲壮感や諦めなどしている暇は無い。闘え!
猛攻の人類。
命運懸けた闘いは迫力満点。
司令船に不測の連絡。
ネオと一緒に意識不明となった男=ベイン。意識を取り戻し、記憶喪失となっていたが、乗組員を殺害。しかも今、ネオとトリニティーの船に…。
トリニティーを人質に取り、突然のベインの襲撃。驚くべき事にそのベインは、スミスだった。
争いの中、ネオは目を負傷。何とかそのスミスを倒す。
二人はマシン・シティーを目指す…。
決戦は続く。
人類の必死の抵抗で抑え切ったと思ったが、それは一時。
機械軍の更なる大軍の反撃が…。
ネオとトリニティーはマシン・シティーに辿り着いた。
が、危険な航路の中、船は損傷。それ以上に悲劇が…。
トリニティーの身体を幾つもの鉄の棒が貫く。二人は最後のキスを交わし、トリニティーは絶命。
ネオの前に現れたのは、マシン・シティーの支配者“デウス・エクス・マキナ”。
取り引きをする。共通の敵となったスミスを倒す事を。
デウス・エクス・マキナによってスミスと決着を着けるべく、ネオはマトリックスの中へ。
大雨の夜。ビル街。
そこにずらりと並んだスミスたち。
強烈なビジュアル。
そのスミスたちの中から出てきた“ボス・スミス”。
対峙するネオ。
『1』の時は赤子の手をひねるようなもんだったが、今のスミスはとんでもない脅威。
負ける訳にはいかない。勝たなくてはいけない。
マトリックス、現実世界、人類…全てが“救世主”に。
ネオvsスミス。
CGやスローモーションを多用した激しい肉弾戦。
パンチ一発で吹っ飛ぶ。
空も飛び、ぶつかり合い、衝撃波。
ウォシャウスキー(現)姉妹が『マトリックス』を製作するのに『攻殻機動隊』に影響を受けているのは有名だが、日本のアニメ/コミック好き、絶対このシーンは『ドラゴンボール』でしょう!
予想以上の力となっていたスミス。
もはやネオでも倒せないのか…?
ザイオンにも機械軍が迫る。
それでもネオを立ち上がる。
何故だ、アンダーソン君。何故だ?
ネオは答える。
選択したからだ。
確かに完結編という事で、たっぷりのアクション、悲しい別れなど、見せ場が設けられている。
ラストまではそれなりに良かった。
が、ラストが…。
何かいまいちすっきりしないネオとスミスの決着。つまり、ネオが自分で選んだ自己犠牲って事なの…??
あれで人類勝利!…と言われても…。
終幕はアーキテクトと預言者の哲学めいた話。
昔見た時も思ったけど、結局何だったんだろう…??
さあ、この消化不良感を最新作『レザレクションズ』で解消させてくれぃ!