ポセイドン : インタビュー
ジョシュ・ルーカス インタビュー
「協力関係を築いていなければ、この映画を完成させるのは不可能だった」
(聞き手:編集部)
――オリジナルを初めて見た時の感想と、リメイクに出ることが決まったときの感想はいかがでしたか?
「オリジナルに関してはバカバカしいくらい面白かったのを覚えているよ。僕自身、元々リメイクというのは好きではなかったんだけど、70年代と比べて現代はとても技術が発達しているし、ウォルフガング(・ペーターゼン監督)から、リメイクでなく、全く新しいモノとしてこの映画を作りたいという思いを聞いていたので、興味を持ったんだ」
――劇中では、カート・ラッセルとライバル関係のような感じでしたが、撮影中もそうだったのでしょうか?
「全く反対だよ(笑)。撮影はとても過酷で、そんな状況下でお互いが競争するようなライバル関係でいたら、おそらくこの映画はできあがらなかっただろうね。確かに劇中ではライバル関係だけど、実際にはカートと僕はとても仲が良かったんだ。彼は45年という、とても長いこの映画業界でのキャリアを持っている稀な人だ。だからライバルというより、僕は彼からいろいろなことを学んだんだ。俳優としてだけでなく、人間として学んだことが多かったね。カートのことは、とても尊敬してるよ」
――撮影中に怪我をしたそうですが、どのシーンの撮影で怪我をしたのですか?
「2カ所あって、ひとつは船中のタンクのなかに閉じ込められて、どんどん水かさが増していく中で、僕らが溺れていくシーン。そこで壁に登るアクションがあったんだけど、そのときに落ちてしまって、親指のところの筋肉を切ったんだ。もうひとつは、真っ暗な水中でカートと一緒に泳いでいるときに、彼の持っていた懐中電灯が僕の頭部に当たってしまい、目のところを切ったんだ。両方とも手術したよ(笑)」
――「ステルス」「Glory Road」、そして本作と3作連続で主演し、絶好調といったように映りますが、どんなキャリアを積みたいですか?
「別に主役にこだわってるわけではなくて、いい映画になる可能性があったら、どんな役でもでるつもりだよ。やるんだったら、チャレンジングな映画がいいよね。それに今回は演技以外でも『人生をどうやって生きるのか』ということを、監督から学んだ。今までも、ロン・ハワード監督、ラッセル・クロウ、ショーン・ペンなどなど、いろいろな素晴らしい人間たちと仕事をすることができし、そのお陰で今があり、よりよい人間になっていくような気もするんだ。主役うんぬんより、人間的成長の方が僕には大切なんだ」
――次回作は決まっていますか?
「まだ撮影は始まっていないけど、パキスタンで誘拐されて殺害された新聞記者ダニエル・パールについてのストーリー『誰がダニエル・パールを殺したか?』を撮るよ。あとは今まで、第2次世界大戦時のアメリカ、日本、ドイツから集めた、誰も観たことのないようなフッテージを14時間につなげたドキュメンタリーがあるんだ」