劇場公開日 2024年6月14日

オペラ座の怪人 : インタビュー

2005年1月17日更新

ジェラルド・バトラー インタビュー
「監督はいつも『セクシーに!』って言ってたんだ(笑)」

聞き手:若林ゆり

──怪人役はあなたにとってどんな意味のある役でしたか?

セクシーな魅力で女性ファンを獲得 ファントム=怪人役のジェラルド・バトラー
セクシーな魅力で女性ファンを獲得 ファントム=怪人役のジェラルド・バトラー

「僕はロックバンドで歌った経験はあったけど、ミュージカル歌唱は未経験だった。だからオーディションでは緊張したよ。でも、僕は怪人の内面に惹かれ、本能的に彼の苦しみや苦闘を感じたんだ。音楽の力にも感動した。映画版では怪人に人間性を与えることが出来たと思う。悲しみを誘うキャラクターとして、観客がもっと感情移入できるように。彼の切望と孤独、フラストレーション、執着、情熱、悲しみ……それが映画でははっきりと描かれている。この映画では、自分の役に没頭して我を忘れることが何回もあったんだよ。その瞬間や音楽、感情に没頭するあまりにね。僕はファントムのエネルギーと怒り、心の痛みに叩きのめされた。音楽に感情をかき立てられたんだ。歌いながら演じることに、最初は戸惑いもあったんだが、最後には音楽に助けられ、すごい経験ができたと思う」

──ジョエルはこの映画のセクシーさを熱烈に語っていましたが……。

「現場でも同じだよ! 彼はいつも『セクシーに!』って言い、僕は『悲しく!』って返してた(笑)。ジョエルに初めて会ったのはランチ・ミーティングだったんだけど、おかしかったんだ。ランチが終わる頃になっても、演技について一言も話をしていないことに気がついた。そこにいた4人が4人、40分もセックスについて話し合っていたんだ。ありとあらゆるタイプのセックス、僕が考えるセックス、彼の考えるセックスについて。僕はかなりダークな考えも持っている。そのとき突然思ったんだ。彼は僕が怪人役に適しているかというよりも、十分に倒錯しているかということが知りたかったんじゃないかってね(爆笑)」

エミー・ロッサム インタビュー
「クリスティーヌを演じるために、霊的なものに対するリサーチをよくしたわ」

聞き手:若林ゆり

──歌の才能にはいつ気づいたんですか?

クリスティーヌ役で美声を披露 エミー・ロッサム
クリスティーヌ役で美声を披露 エミー・ロッサム

「私は学校の聖歌隊で歌っていて、先生が、メトロポリタン・オペラに選ばれた子が訓練を受けるコースがあるから通うべきだって言ってくれたの。私は7歳からみっちり基礎をたたき込まれ、『舞台とは何か』を学んだ。つまり、準備が最も大切だということを教わったわ。私はそれを映画にも当てはめているのよ」

──クリスティーヌ役のためには、どんな準備を?

「いろいろやったけど、特に霊的なものに対するリサーチをよくしたわ。私は合理的な人間だけれど、彼女の人間性と怪人との関係は、父親が天使を送ってくれたと信じていることの上に成り立っている。それで心霊協会に行って、大好きだった祖母の霊を呼び出そうとしたの。私は最初、信じていなかったんだけれど、祖母とのつながりを感じることができた。この経験は役に立ったわ。ジョエルには『感情の混乱を利用しろ』って言われていたから。私と彼女は正反対だったから、終わった今は、ウサギの住む洞穴から抜け出して光の中に戻って来たような気分!」

──記念に何か持ち帰ったものは?

「いいえ、何も。……でもコルセットは私の体型を変えたと思うわ。ちょうど成長している時期だったのね。今はウエストがすごく細いけど、前はそんなことなかったから。だから、細いウエストを持ち帰ったってところかしら」

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