「大きな山をひとまたぎ~♪とやってきたキング・コング」キング・コング kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
大きな山をひとまたぎ~♪とやってきたキング・コング
驚愕のVFX、壮絶な恐竜との戦い、そして1933年のオリジナル『キング・コング』への深い愛情をも感じとれるが、観終わった直後の感想は「長かった・・・」であった。
オリジナル作品はSFXの先駆け、後世の怪獣映画へ多大な影響を与えたエポックメイキングな映画だった。個人的には最初のキングコング体験が『キングコング対ゴジラ』という亜流作品だっただけに、『キングコング』(1976)が衝撃的でした。オリジナルも子供の頃にテレビで観たのですが、さすがに大スクリーンでの迫力が忘れられない1976年版の方が好きなのです。戦う相手が大蛇だけという欠点は確かにあるものの、メッセージ色も強く、ウンチクも満載、ジェシカ・ラングも良かった。ついでを言うと、『キングコング2』は最悪。『マイティ・ジョー』(リメイクじゃないけど)はまぁまぁでした。
そんなこんなで待ち焦がれたPJ版『キング・コング』。髑髏島へと漂着するまでが冗長で眠くなったことを除けば最高のコング映画です。CGであることを忘れさせるくらいの緊迫したアクションの連続。PJの『ブレインデッド』を彷彿させるくらい次から次へと恐竜や巨大虫に襲われるシーンが圧巻です。特に気持ち悪かったのは巨大ムカデ!これは夢にまで出てきそうなほど不気味です。
キングコングの動きは『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラム役アンディ・サーキス(船員の役も演じている)のモーション・キャプチャー。本物のゴリラっぽい動きを感じるとともにゴラムの動きにも似ていると誰もが思うでしょう。ピョンピョンと飛び跳ねるように快活に動き回る姿は臨場感あふれていました。また、恐竜V-REXとの対戦ではアン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)を右手、左手と移し変え、しかも足でも器用に掴んだりします。エンパイア・ステート・ビルを登るときもそうですが、片手で見事なアクションをします。思わず自分の足の指も動かしてみたくなるほどでした。ボケ防止にいいんですよ・・・
この映画を観る前に予習は必要ありません。むしろ、キングコングと名のつく映画は観ない方がいいです。それでも何か観ておきたいのなら、『スクール・オブ・ロック』『戦場のピアニスト』『マルホランド・ドライブ』『ブレインデッド』をオススメします。そして、鑑賞時にはリカちゃん人形を持参して、握りしめながら観ると感情移入しやすいと思いますよ。
Mさん、コメントありがとうございます。
よくご存じですね!
オープニングでは「ウッホ、ウホウホウッホーホー♪」と歌っていたと記憶していたのですが、確認したところ、「ウッハ、ウハウハウッハーハー♪」でした・・・