ハリー・ポッターと炎のゴブレット : 映画評論・批評

2005年11月22日更新

2005年11月26日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

映画版のほうはまずまずスマートな仕上がり

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全7部作予定の「ハリポタ」も、いよいよ折り返し地点。クリス・コロンバス(「1」と「2」)、アルフォンソ・キュアロン(「3」)に続き、今回は英国の大ベテラン、マイク・ニューウェルが監督に起用されている。

原作のこの巻はわりと番外編的な内容で、メインは欧州魔法学校3校対抗戦。冒頭のクィディッチW杯を筆頭に、いくらでも面白くなりそうなネタがことごとく滑ってる印象だったが、映画版のほうは(長さを除いて)まずまずスマートな仕上がり。W杯の見せ方は笑わせてくれるし、対抗戦のためにホグワーツにやってくるボーバトン校、ダームストラング校の生徒たちの登場シーンも(衣裳デザインを含めて)やけにかっこいい。2時間たっぷり使って学園青春ドラマを見せたあと、ラスト30分だけとってつけたようなホラー映画になり、大急ぎで本筋を消化するのはシリーズものの宿命か。

ハーマイオニー役のエマ・ワトソンは美少女から美女への階段を順調に昇り、ハリー役のダニエル・ラドクリフ、ロン役のルパート・グリントも急速に成長。小説と違って、生身の役者は勝手に大人になってゆくのだった。

大森望

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