「本当の"怪物"とは何か」グエムル 漢江の怪物 ジヒョさんの映画レビュー(感想・評価)
本当の"怪物"とは何か
韓国の怪物映画初めて見るなぁ、たのしみ!と思ってみたら、大間違いだった。
・化学薬品を垂れ流しに、怪物を作り出したずさんな機関。
・娘が死んだと思い泣き崩れてる家族を写真で撮りまくる新聞記者。
・娘がまだ生きていると必死に訴えているのに、貧しい人々の話は一切聞こうとしない警察。
・懸賞金のために人を売る会社員。(先輩のガッツポーズは、お金に売ったけど実は後輩を応援する気持ちが勝ったのかなぁと思いたい。。)
・怪物から移るウィルスなんぞいないと既に知っていながら、今更取り下げれないのか、人体実験を続ける外国政府。
・一向に怪物を捕獲や、射殺するための行動をしない政府。
本当の"怪物"とは、"こういった人間"の方ではないのか。
身分が高くない人たちの話は聞かず、何が正しいのかも調べず、立ち向かおうとも戦おうともしない。弱者を見捨て、搾取しむさぼる。わたしは怪物を見るより、こんな大人たちを見る方がよっぽど嫌気がさした。(ふつうに怪物怖かったけどね!笑 人間食べないでよぉ!)
最後まで怪物に立ち向かった戦った人々といえば、
家族、子供、若者たち、ホームレス。
何にも属さない、権力もないが、愛がある人たちだけだった。
・囚われても追いかけられても、政府にも怪物にも、娘を助けるために戦う家族。
・怪物に恐れながらも、自ら道を見つけ、怪物と対峙し続ける子供[娘と男の子]。
・「主人公を解放しろ・政府はこれ以上散布するな」と、正しいことを言い、正しい行いをする、政府に立ち向かう若者たち。(あのTシャツ欲しい!笑)
・俗世間のどんな情報も受け取らず、理由もなく手伝ってくれて、自分の身の危険を顧みず、怪物に上から油をかけたホームレス。(わたし的にこのホームレスさんが大優勝!笑)
てな感じで、面白かった!!!!!
クスッと笑えるお笑い要素もたくさんあったし、怪物映画の怖さもあったし、なによりも風刺の部分が予想してなかった分なおさらよかった!