「ヒョンソ〜〜〜」グエムル 漢江の怪物 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒョンソ〜〜〜
韓国を代表する河川である漢江に化学薬品を流すところから始まります。
垂れ流しが禁止されている薬品をこれでもかというほど捨て、そのため奇形の生き物が現れ始め、怪物の登場。
怪物のビジュアルは今まで見たことのないものでありながら、設定も相まってまさに日本のゴジラで、それもあってか、どこか哀愁が漂っていて何となく愛着が湧いてしまいます。
人間が作り出しただけあって、はるかに強くとても速いです。
ここまででも皮肉だらけなのに、ウイルスに感染しているといって、事件当日に漢江周辺にいた人や、関係者を不当に隔離し、ウイルスにより頭がおかしくなっているの一点張り。
そんな状況でも娘ヒョンソの無事を信じて、家族たちは戦います。
観ているこちら側としては、ヒョンソの無事がわかるようになっているので、なかなか助けられない姿を見ているのが辛いですが、それでも少しずつヒョンソに近づいていくので、家族たちを本当に応援したくなります。
家族の奮闘する姿は笑いあり涙ありでこの作品で一番良かった点です。
ソンガンホさんのダメ親っぷりも最高でした。
最後のグエムルとの直接対決のシーンは迫力満点、でも、まさか。
ポンジュノ監督のこちらの予想を思い切り覆してくれるところは流石、面白いです。
最新作「パラサイト」にも通ずるところもありました。
ウイルス感染者を隔離したり、その感染者を差別したり、現在流行している新型コロナウイルスと似たところがあり、意外にもタイムリーな作品でした。
状況は違えど、こういう風に映画から学べることがたくさんある。
それも映画の重要な役割の一つだと思いました。
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