「アメリカ人の傲慢さ」ギャング・オブ・ニューヨーク 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
アメリカ人の傲慢さ
昔々のある程度、史実に沿ったギャング映画を壮大に撮った歴史大作になる筈で公開当時は期待度がMAXで劇場に足を運んだ。
ディカプリオが男らしく逞しくなった印象で役者としてこれからが楽しみな、今ではオスカー俳優に。
ギャングの抗争や組織の仕組みなどを中心に描いている訳では無く簡単に言えば復讐モノ。
ブッチャーの存在感にナイフを投げマクる場面はヒヤヒヤして興奮したが基本的な話の流れは淡々と。
「タイタニック」でオスカーにノミネートされなくて本作では完全にダニエル・デイ・ルイスに食われて主役の筈がディカプリオでは無くダニエル・デイ・ルイスが主演男優賞ノミネートで「ジャンゴ 繋がれざる者」ではブッチャー的な悪役で助演したが見事にC・ヴァルツにオスカーを持って行かれたディカプリオ。
インディアンを迫害し土地を奪いアフリカから黒人を拐って奴隷にして今だに黒人差別は残り。
そもそもアメリカ人って最初の移民で他所者は受け入れずに邪魔者扱いで奴隷制度の撤廃で人種差別をKKK。
本作が描いた1846年のアメリカと今現在のトランプ政権のアメリカの違いが全くないかの如く移民排除に動いているアメリカ。
ギャングを背景にしながら愚かしいアメリカを描いているスコセッシにラストもギャングの抗争よりか暴徒と化した民衆の暴動に軍隊との内戦で中心になる筈の古きギャングたちを疎かにしているようで。
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