エターナル・サンシャインのレビュー・感想・評価
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My Best Film
一言で言うと、「そんな簡単に人は忘れない」。
映画なにが好きって言われたらまず最初に挙げる作品。
ジム・キャリーがプチいじめあってる子供の記憶に入り込むシーンでなぜか泣けてくる。
倦怠期の夫婦、カップルが見たら、もう一度お互いのいいところを再発見できる(と思う)映画。
好みが分かれる作品
すごく不自然な会話で仲良くなるカップルだなと思っていたら、それが伏線になっていたとは、という感じ。ただ、登場人物の誰にも感情移入できなかった。仕事中に女を呼んで騒ぐ社員とか、情報を悪用して彼女と付き合おうとする社員とかがいれば、もうビジネスとして信用を失って、とっくに仕事ができなくなっていてもおかしくないはずである。しかも、博士と受付の女の子が不倫していて記憶を消したなら、職業も変えておくべきだったと思う。全体的に話の流れが不自然で、記憶の中をぐるぐるするというメインイベントのために、後付けされたかのような印象を受けた。彼女の髪の色で時系列を想像させようとするのも、なんだか浅はかで、私の好みではなかった。
愛し合っていれば何度でもやり直せる
お話の中心は主人公の男女が“ラクーナ社”というところでお互いそれぞれ記憶を消そうとする…
先に記憶を消したのは彼女で、それを知らずにショックを受けた彼が続いて記憶を消そうとするが…
やっぱり消したくない!ともがく。
なんやかんやあって、結局記憶を消さずにふたりは元サヤなのだけれど。
愛し合うふたりにはいろいろな事が起こる。
ついカッとなって忘れてしまいたいほど嫌いになることもあるかもしれない。
でも、良い時のこと沢山思い出してみて。
きっと、今悪い時の気持ちより、良い時の気持ちの方が勝って、嫌いになんてなれないから。
怒ったっていいよ。喧嘩してもいいよ。
でも本当に愛し合うふたりなら、ちゃんとやり直せるから。
というメッセージがこの作品に込められているのかな。
純粋なラブストーリーかと思っていたら、予想外にコメディタッチのハチャメチャな感じだったけれど、心に響くものあがあり、見てよかったな、という作品(*^_^*)
現実のメタファー
主人公ジョエルは、元恋人クレメンタインが記憶を消す施術を受けて自分との過去を忘れてしまったことにショックを受け、自分もクレメンタインとの記憶を消そうとする。
記憶を消すためには、その記憶にまつわること全てを一度思い出し、医師がその記憶をマッピングする必要がある。そして、そのマッピングされた記憶を頼りに、患者が寝ている間に記憶を消去していく。
消されかけて混濁する記憶を表現しようとしているために、一見わかりにくい話になっている。(あとなぜか登場人物がみんなクレイジー)
思い出せる全てのことを思い出すという過程を経て記憶を消すという設定は僕はとても好きだ。なぜなら、その設定は、この映画のように特別な力を借りてまで消したいと思う記憶は同時にそれだけ強い関心を持ってしまっているという、逆説的な状況のメタファーになっているからだ(映画内でもそういったことは指摘されていたような…(曖昧))。だから、登場人物たちは記憶を消した後も、記憶を消す前と同じような行動を取ってしまう。
この映画のSF的な設定は非現実的ではあるが、その設定は「忘れたいと思っていることほど実は関心を持っている」という(失恋した時とかによく経験する)現実的な問題を扱っている。そう考えると、この映画はただのよくわからない機械を使ってよくわからない医者が怪しげな施術を患者に施す映画ではなくなる。むしろ、現実に僕たちが経験する苦悩や葛藤、逡巡を表している。
こうした葛藤を映像として表現するのはなかなか難しいことだと思う。もちろん、主人公の独白として語らせることはできるが、そんなものをわざわざ映画でやる必要はない。エッセイや小説でも書いていればいい。
しかし、この映画は、そうした忘れたい過去に悩まされる人間の思考をそのまま映像にしようとしている。だから、例えば、記憶のイメージが混濁し混ざってしまっていたり、現実でも記憶でも同じことを反復したりする。
そういう意味で、人が忘却のために苦悩する様をこれだけうまく映画に仕立て上げている映画は他にあまり例はないんじゃないかと思う。あと、最後にちゃんと苦悩から抜け出す道を教えてくれる優しさも持ち合わせているし。
魔法少女まどかマギカのループ感が好きな人だったら割と気にいるんじゃないだろうか。構成とか、テーマに共通点は多いと思う。
記憶の底に私を隠して
一回見ただけでは分かりにくかった。ただ恋というのは、記憶を消しても本能的に引き合わせてしまうものなんだなというメッセージが伝わってきた。きっと自分にもう少し理解力があればさらに楽しめたのかもしれない。
設定は面白いけど、他は普通
記憶を消すことができるという設定。誰にでもあるであろう、消したい記憶。私は消さないけどね。医者も、自分の利益のために、やってるし。なんだか、もう、大変。助手も、医者も自分の利益のために、その技術を使っている。そんなもんでしょう。いいのです。好きな人を忘れられない、忘れたく無い。悪い思い出の中にはいい思い出もある。記憶が戻って、出会い直しても、きっとうまくいかないと思うけどね。
恋愛体質を綺麗に描いた映画
私は嫌いです。
評価が高いようでレンタル店でもオススメの説明付きで陳列されていたりしますが、くっついたり離れたりしているそこら辺のカップルの話をファンタスティックに描いただけの映画だと思いました。
物語の発想以外でどこが良いのか教えて欲しいくらい。
わざわざ借りてまで見る程のものではなく、深夜にテレビで放送してたら何も考えずに見るくらいでちょうど良いと思います。
以下ネタバレを含みますが、一度別れて、物語が進む中で相手の良さを思い出し、また好きになって…
そこだけ切り取れば素敵な事とは思えなくもないですが、いやいや、付き合っている頃に幸せな想い出があるのは当たり前。
そこを経てお互いを許容しきれなくなり別れたわけで、しかも彼女は記憶を消し去ってしまうほど恋に傷ついている。
そんなところに彼氏は昔の感情を呼び起こされて、やっぱ昔は良かったわぁ、ヨリ戻してぇな〜なんて、なんだそれというか、何も学んでないというか、いっときの感情に振り回されすぎていて、恋愛って所詮そんなものなのかとがっかりする気持ちになります。
お互いに不満があり、治らないし折れることもできず解決しないから別れたのでは?
しかも記憶を失っちゃってるから駄目な所を反省もできず繰り返すだろうし、また付き合っても失敗するのが目に見えていて、もうやめときなよ…という感情の方が先に来てしまいます。
失敗したらまた記憶消すんでしょう?そして復縁して〜を2、3回繰り返すんだろうなという目線から見てしまいます。
恋愛は好きだけじゃなくて、その好きに付随した思いやりが見えるから恋愛と言えると思っていて、この映画ではその思いやりがあまり見えず、ただ好きだから!の一点でラストを迎えていると私は思いました。
でもその好きが良いという人が沢山いるから評価が高いのでしょう。
好きという感情だけで動ける恋愛体質に理解の乏しい私には、本人たちがその時だけ幸せに感じる「不幸な恋愛」を2時間かけて見たというのが感想です。
感性が違う
描写の大半は回想録と男女の掛け合い。
恋人同士のやりとり自体を楽しめないと退屈な内容。
個人的には、ジムキャリー演じる主人公は覇気がなくて魅力を感じず、
ケイトウィンスレット演じる女性も面倒くさいだけの人にしか見えず。
安易なSF設定や、寝取りクソ野郎ばかりの脇役も含めて、いまいち。
記憶消去に抵抗作
記憶の中の世界の描写○(のっぺらぼう、徐々に崩れていく)
記憶のピースを悪用しクレムを狙う職員パトリック
不倫の記憶を消したがまた不倫してしまうメアリー
メアリーからテープを受け取りお互いの記憶を消したことを知る主人公
それでも恋人となる道を選ぶ二人
また繰り返すかもしれない、それでも歩み出す二人が素敵な作品
一度失敗した二人
喧嘩別れした恋人同士が、苦痛な記憶を消去してくれる会社に依頼し、お互いのことを忘れようとする。
記憶の世界を遡り、新しい物から順に消していく。記憶の遡るにつれだんだんと幸せだった頃の二人の思い出が蘇り、忘れたくないと考えを改めるが記憶の消去は止まらない。
記憶の中の彼女を連れて思い出の中を逃げ惑い、どうにか彼女を隠そうとする主人公。
記憶の世界の描写が好き!崩れていく思い出にハラハラ。
お互いを忘れてしまった二人は再び出会い恋に落ちるが、自分たちが一度失敗して記憶を消した事実を知ってしまう。
一度失敗した二人。また失敗するかもしれない二人。
しかし二人の出した答えは、
「失敗してもいいさ」
これが素晴らしかった。
失敗することが分かっていてまた一緒になるのは不毛なのか?不毛なことはしてはいけないのか?
「次はきっと大丈夫さ」ではなく、
「次も失敗してもいいさ」
一緒にいる理由はうまくいくかどうかじゃないんだよね。失敗するとしても一緒にいたい、もう素晴らしいじゃないか。
邪魔も邪魔できず、欠点も許せる運命的相性
キャストも内容もよく知らずに身始めたら、あらジムキャリー!またおかしな世界で弄ばれていても、なんか似合っている。クレメンタインの情緒不安定にも振り回されっぱなし。ケイトウィンスレットはこのために何回ブリーチしたんだろう。髪の色で時系列がある程度わかるようになっている。
記憶が交錯する意識の中で、ジョエルはクレメンタインに働きかけて、消されていく記憶から逃げ回ってお互いを忘れないよう結託するさなか、ハワードとキルスティンダンストを見て、たとえ記憶を消しても惹かれ合う相性は変わらないと悟らされる。記憶を消す事を生業にしているハワード自身が逆らえていないのだから。
目覚めてから、記憶を消す動機となるお互いの不満を聞きあっても、2人はそれでもOKと言い合えていて、イライジャウッドのひとり負け。
ケイトウィンスレットのイメージとは随分異なるようで、正反対に惹かれるところはタイタニックと同じ。
この映画の構成、物語を考えた人は天才かと思わせるそんな作品であった...
この映画の構成、物語を考えた人は天才かと思わせるそんな作品であった。
クレメンタインはジョエルと喧嘩した衝動で、一部的に記憶をなくせるというクリニックにジョエルとの思い出を消してほしいと依頼する。
クレメンタインが記憶除去したことを知ったジョエルは憤りを抑えきれず、自分も記憶除去してほしいと依頼するが、その施術中に消えていく思い出の中でやはりクレメンタインがすごく大切だったことを思い出す。
そして、施術中断を懇願するが頭の中なのでその想いも虚しく届かない。
ラストは記憶を失った二人がまた出会い、恋をするという素敵なエンディング。
序盤から伏線もいくつも張られてあり、エンディングも構成も素晴らしく、本当に名作だと感じた。
主演はコメディのイメージが強いジムキャリーだが、コメディ色は一切なく寂しげな男を見事に演じきった。
邦画の恋愛映画では出せないラブストーリーであった。
何かいい
倦怠期のカップルにすすめたい映画。
恋人でいると嫌なところ、許せないところが沢山出てきて、最初の頃に感じてた幸福感とか忘れてしまうんだよね。
2人が、お互いの悪口を聞きあって、それでも全てを許したラストシーンは印象的で素敵でした。
記憶の中のシーンは夜見たらちょっと怖いかも(笑)
良いね
ジムキャリーとケイトウィンスレットがそれぞれお互いの記憶をしたにもかかわらず、再び出会い、お互いの欠点を認め合いながらやり直して行く話。
話の作りがうまいなと思うのは、寝ているジムキャリーの頭から彼女の記憶を消そうと業者が治療をするんだけど、それを夢の中のジムキャリーが記憶を残そうと抵抗して行くんだけど、その過程でふたりのこれまで振り返るような形になってて上手くこれまでの二人を描いてた。
本当にラストのところの以下のやり取りが凄い好きだった。これからも何度もぶつかる事が分かっていてもそれでも一緒に居たいっていう二人の気持ちが凄い良く伝わってくる。
「またそのうち嫌になる、あたしは息が詰まるし、あなたは辛抱出来なくなる」
「いいよ」
「だよね、いいよね」
「そうさ」
記憶をめぐる愛情の哀しくも深いお話
ムードインディゴ以来すっかりはまったミシェル•ゴンドリー映画、ようやく見ることができました。
知的で無口で内向的なジョエルと、すこし突拍子もなく気まぐれのクレメンタイン。二人の出逢いは突然かのようなストーリーの始まりですが、最初の電車での会話から噛み合ってなさ全開。
でも乗っけかから割れた氷の上でふたりで横たわっているシーンの美しさにやはり…とうっとりしてしまいました笑
でもそんな二人は惹かれあって付き合って行くが…
二人は喧嘩して、クレメンタインはジョエルの記憶を消してしまい、それをしったジョエルはクレメンタインの記憶を消そうとする。
それは、ジョエルにとってクレメンタインとの楽しい過去をめぐり、それを消しさる自分の記憶の旅。思い出は、手前からなのか喧嘩した思い出がとっても多いのですよね。子供を生みたいというクレメンタインを否定したり、過去を話したがらないジョエルにクレメンタインが批判をしたり、中華飯店で酔っ払って絡んだり。っとにかく喧嘩ばかり。
そりゃあわんよね。この二人。
でも徐々に楽しい記憶が蘇り、それがどんどん消されて行くとき、ジョエルは記憶を消したくないという感情に。
くらい雪の中叫ぶジョエルは本当に悲しそう。
いろんな抵抗を自分の頭の中でしてみるものの、記憶除去は完了。ジョエルとクレメンタインはあんなに愛し合っていたのに、赤の他人に。
最後の記憶を消す時の、「この記憶も消えてしまうの’「いいさ楽しもう」からの、2人で廃墟?にいった時の記憶に。ジョエルは現実はここでクレメンタインを置いて帰ったのですが、「ここに残れば?」「いや、帰った記憶しかないんだ」「じゃせめてさよならくらい言ったことにしましょう」と顔を寄せる二人…。この記憶もなくしてしまうなんて本当に悲しいことです。
記憶を除去して、また何気ない日常に…って予想はしていましたが、オープニングに戻るの無限ループか‼︎
オープニングのシーンの浜辺でノートが破かれているのはなぜだろうと思うシーン。
付き合い始めてクレメンタインが歯ブラシを取りに行っている間に声をかけられるシーン。
泣きながら車からテープを捨てるシーン。
これが全て記憶を消した後に由来しているわけですね。
ってことは、どこが始まりでどこが終わりか…ってことがまったくわからない話なのですが、ロマンチストな読み手としては、全然性格の違う二人、壊滅的な喧嘩も時にはあるけど、二人が思いあっていればいつまでもやり直せる、そんなことを思うかな。
サブキャラクターのダメっぷりもこの二人のいい対比でとてもよかったです。記憶を消すことを正として博士に思いを寄せるメアリーは実は…過去に自分の記憶を消していたことを知らされ…とか、パトリックはジョエルがクレメンタインにかけた言葉をそのままパクってジョエルを口説くのですが…とかどいつもこいつもばかやろー。
そして、この映画で一番感じたのは、嫌な思い出や悲しい記憶って誰にでもあるものだし、特に好きな人だからこそ、その人を忘れたいってことって誰にでもあると思うのですが、好きな人を忘れてしまうほど悲しいことはないし、本当はジョエルが記憶を消したくなくなったように、好きな人との素晴らしい思い出を心にもっていれば、何度でもやり直せるはずなんですよね。そして、だからこそ人を好きでいられて、相手を許すことができればきっと何度でもやり直せる。
一時の感情で嫌なことを言ってしまったり、暴言を吐くことなんて誰にでもあるし、それを繰り返しても許していける。
最後のシーンでジョエルが自分の記憶を消すテープを再生しているときに、「彼女とは合わない、心が通じない」という自らの暴言を聞いて、気付き、クレメンタインを追いかけ、クレメンタインが「きっとまた息がつまる」と言った時に、ジョエルが「いいさ」と言ったのが、この事を強く感じさせてくれました。
映像美、記憶をつかった愛ということに対しての切り込み方、ストーリーの妙、全てが自分的にはとってもよかったです。
ある意味ぶっ飛んだ作品です。
なんともコメントしずらい作品です。
と言うのも、主人公の頭の記憶を消す作業に記憶の中で
逆らい続けるってシチュエーションが複雑すぎて、
回想なのか、現実なのか、記憶なのかが複雑に入り混じっていて
観ていて良く分からなくなる・・・。
表現でその違いを映像で出すのって難しいかもしれませんが
区別がないと感情移入ができないんですよね。
もうひとつ30分位たってタイトルロール、ある意味すごい!
飛ばしちゃったかと思って巻き戻ししたじゃないか。
面白いです。
また、 ジム・キャリー、ケイト・ウィンスレット、キルステン・ダンスト、マーク・ラファロ、イライジャ・ウッド、トム・ウィルキンソンってすごすぎるキャスト!
それぞれが主役級です。
なかでも注目はジム・キャリーのシリアスでギャグ抜きの映画って初めてって所。
冒頭からからタイトルロールが無かったこともあり、
最初は彼とは気づきませんでした。
それくらいシリアスな演技派の演技です。GooD。
次にケイト・ウィンスレット。
もう、髪の毛を難色も染めてキュートで難しい性格の女の子を演じています(タイタニックとは違う意味でかわいいです)
また、姑息で卑怯な男にイライジャ・ウッド。
坊主頭でむかつく役です。これまたイメージと違いいい!
最後に、キルステン・ダンスト。
私はこの人のファンでいくつもの映画を見ていますが
意外な役で面白い立場を演じています。
ある意味ですごい作品です。
2,3回観ないとわかんない難しい映画です。
でも味がでて色んなところに「あっ」って気づく映画です。
何度も観れるようにDVDも1週間がお薦めです。
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