「恋愛体質を綺麗に描いた映画」エターナル・サンシャイン 鳴海さんの映画レビュー(感想・評価)
恋愛体質を綺麗に描いた映画
私は嫌いです。
評価が高いようでレンタル店でもオススメの説明付きで陳列されていたりしますが、くっついたり離れたりしているそこら辺のカップルの話をファンタスティックに描いただけの映画だと思いました。
物語の発想以外でどこが良いのか教えて欲しいくらい。
わざわざ借りてまで見る程のものではなく、深夜にテレビで放送してたら何も考えずに見るくらいでちょうど良いと思います。
以下ネタバレを含みますが、一度別れて、物語が進む中で相手の良さを思い出し、また好きになって…
そこだけ切り取れば素敵な事とは思えなくもないですが、いやいや、付き合っている頃に幸せな想い出があるのは当たり前。
そこを経てお互いを許容しきれなくなり別れたわけで、しかも彼女は記憶を消し去ってしまうほど恋に傷ついている。
そんなところに彼氏は昔の感情を呼び起こされて、やっぱ昔は良かったわぁ、ヨリ戻してぇな〜なんて、なんだそれというか、何も学んでないというか、いっときの感情に振り回されすぎていて、恋愛って所詮そんなものなのかとがっかりする気持ちになります。
お互いに不満があり、治らないし折れることもできず解決しないから別れたのでは?
しかも記憶を失っちゃってるから駄目な所を反省もできず繰り返すだろうし、また付き合っても失敗するのが目に見えていて、もうやめときなよ…という感情の方が先に来てしまいます。
失敗したらまた記憶消すんでしょう?そして復縁して〜を2、3回繰り返すんだろうなという目線から見てしまいます。
恋愛は好きだけじゃなくて、その好きに付随した思いやりが見えるから恋愛と言えると思っていて、この映画ではその思いやりがあまり見えず、ただ好きだから!の一点でラストを迎えていると私は思いました。
でもその好きが良いという人が沢山いるから評価が高いのでしょう。
好きという感情だけで動ける恋愛体質に理解の乏しい私には、本人たちがその時だけ幸せに感じる「不幸な恋愛」を2時間かけて見たというのが感想です。