劇場公開日 2007年3月11日

エミリー・ローズ : インタビュー

2006年3月10日更新

悪魔にとり憑かれ謎の死を遂げた少女と、彼女に悪魔祓いを施した神父が過失致死罪の容疑で裁判にかけられる様子を、実話に基づき描いた「エミリー・ローズ」。作品のタイトルになっているエミリー・ローズに扮したは「エクソシスト」のリンダ・ブレアをも凌ぐ実力で、悪魔の憑依に苦悩する難役を演じきった新人女優、ジェニファー・カーペンターその人だ。本作のPRのため来日した彼女が、eiga.comのインタビューに応じた。(聞き手:編集部)

ジェニファー・カーペンター インタビュー
「鏡の前で自分の体をいろいろ曲げてみたりしました」

リンダ・ブレアをしのぐ!? 新人女優のジェニファー・カーペンター
リンダ・ブレアをしのぐ!? 新人女優のジェニファー・カーペンター

――「エミリー・ローズ」は全米初登場ナンバーワン、ヨーロッパでもナンバーワンを記録しましたね。

「この映画をとても誇りに思っています。多くの人々に観ていただけるのは光栄ですね。今回、優秀なホラー作品(Jホラー)が生まれる日本で公開されるわけですが、日本人の方々がどのようにご覧になるのか、とても興味があります。あ、でも私はこの作品はホラーだと思っていないのですが(笑)」

――完成した本編をご覧になった最初の印象は?

「自分があそこまで体を曲げて演技をしていたことに驚きました(笑)」

――悪魔の憑依に関する本を読んだそうですが、役作りのためにどのような準備をしましたか?

「この物語の原作は実話に基づいていますが、その原作の主人公の心情や体の動きを、なるべく忠実に再現しようとしました。また、原告側が主張する部分、被告側が主張する部分を両方とも調べ、自分で納得するように心がけました。エミリーという役を演じるにあたっては、どちらを信じるかということは、関係ないと思いました。また、普段から毎日走っているので持久力や体力には自信があります。でも、体が柔軟ではないので、撮影前に鏡の置いてある部屋で、自分の体をいろいろ曲げてみたりしました」

撮影現場では、お約束の怪奇現象も発生!?
撮影現場では、お約束の怪奇現象も発生!?

――日本では撮影の前、霊を鎮めるためにお祓いをしたりしますが、本作ではそれに近いような行為はあったのですか? また、撮影中に不可解な現象などは起こったりしましたか?

「お清めやお祓いといった習慣はないので何もしていませんが、実在した人物に関する話なので、(何か起きたら大変だという)責任は感じていました。不可解な現象に関してですが、撮影期間中に滞在したホテルで、何回か隣の部屋のステレオが勝手に動きだしたことがありました。また、ローラ・リニーさんはテレビが勝手に点いてしまうという現象がありました」

――この作品に出演する前と後で、「悪魔」というものに関する考え方は変わりましたか?

物語の中心となる法廷劇では “悪魔の存在”について議論される
物語の中心となる法廷劇では “悪魔の存在”について議論される

「この映画に出演が決まった時は、私は悪魔は実在するのかしないのか、はっきりさせないといけないと思い、常に迷っていました。でも、自分が結論を出さなくてもこの役は演じられる、逆に結論を出さないほうが演じられるとわかったんです。なので、いまだに悪魔がいるのかどうかはわかりません。むしろ、この映画に出たことでより疑問が増えた感じです」

――「エクソシスト」のリンダ・ブレアのように、ホラー映画で強烈な印象を与える女優がいますが、彼女達の演技は参考にしましたか? また、彼女達と違うオリジナリティをどこに出そうと心がけましたか?

「監督に最初に言われたのは、他の作品で使ったものは一切使わない、新しいものしか使わないということでした。なので、過去のホラー・オカルト映画を観てしまうと影響を受けてしまうのではないかと思い、一切観ていませんし参考にもしていません」

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