劇場公開日 2006年11月18日

「魅力豊かなキャストとファッションの数々に目を奪われる」プラダを着た悪魔 セッションさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0魅力豊かなキャストとファッションの数々に目を奪われる

2020年6月11日
iPhoneアプリから投稿

アン・ハサウェイの可愛らしさに誰もがノックアウトされた、
2000年代を代表する愛され映画!

ニューヨークの一流ファッション誌でアシスタントとして働くことになった主人公アンディが、
鬼編集長ミランダの理不尽な要求に振り回されながらも、
周りの助けを得ながら成長していく姿を描きます。

本作でアカデミー賞にノミネートされたメリル・ストリープ演じるミランダは、
アシスタントたちをこき使う冷酷な上司であると同時に、
「自分にしか務まらない役割」を果たそうと、
誰よりも仕事に情熱を傾ける人物として描かれています。

それは、最先端のファッションを鼻で笑うアンディに対し、
「自分の雑誌がどれほど世界に影響を与えるか」
を説く彼女の姿にも表れています。

そんな、完璧を追い求めるミランダが、
メイクを落とした姿で「ありのままの自分」をさらけ出し、
強さに隠されていた苦悩を吐露する場面には、
私生活を犠牲にしてまで闘い続けてきた彼女の、これまでを思わずにはいられませんでした。

エミリー・ブラント演じるもう一人アシスタント、エミリーのツンデレっぷりも素晴らしいのですが、
個人的には、アンディをファッションメンターとして教育するナイジェルの中性的な魅力がたまりません。

きっと彼は、ファッションによって人が生まれ変わり、
洗練されていく瞬間がたまらなく好きなんだろうなあ。

だからこそ、夢が破れそうになっても決して諦めない彼を、
どこまでも応援したくなります。

出勤前の女性たちが身だしなみを整える姿を
愛おしく描いたOPから心を奪われ、
出し惜しみなく登場するハイブランドの華やかなファッションの数々にも
うっとりすること間違いなし。

「人が求め、必要としているものを超えて、自分のために決断できる」
そんな才能をミランダに見出されるアンディが踏み出す一歩と、
それを見つめる彼女の視線にぜひ注目してご覧ください。

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