アフター・ザ・ハント

配信開始日:2025年11月20日

解説・あらすじ

「君の名前で僕を呼んで」「チャレンジャーズ」のルカ・グァダニーノ監督が、主演にジュリア・ロバーツを迎えて描いた心理スリラー。

アルマは名門大学の哲学教授として多忙な日々を送りながら、精神科医の夫フレデリックと2人で暮らしている。ある日、アルマの同僚で友人でもある助教授ハンクが、アルマを慕う優秀な学生マギーから告発される。助けを求めるマギーと無実を訴えるハンクとの間で板挟みになるアルマだったが、やがてアルマ自身の過去の暗い秘密が明るみに出そうになり、人生とキャリアの岐路に立たされる。

主人公アルマをジュリア・ロバーツ、告発される同僚ハンクを「アメイジング・スパイダーマン」シリーズのアンドリュー・ガーフィールド、告発する学生マギーをドラマ「一流シェフのファミリーレストラン」のアヨ・エデビリ、アルマの友人キム博士を「ボーイズ・ドント・クライ」のクロエ・セビニー、夫フレデリックを「君の名前で僕を呼んで」のマイケル・スタールバーグが演じた。「ソーシャル・ネットワーク」「ソウルフル・ワールド」で2度にわたりアカデミー作曲賞を受賞したトレント・レズナーとアティカス・ロスが音楽を担当。Amazon Prime Videoで2025年11月20日から配信。

2025年製作/138分/アメリカ・イタリア合作
原題または英題:After the Hunt
配信:Amazon Prime Video
配信開始日:2025年11月20日

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11月20日(木)よりPrime Videoで独占配信開始 (C)Amazon MGM Studios

映画レビュー

3.0 ルカ・グァダニーノがまたも描く欲望の果て

2025年11月26日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

知的

2019年にアメリカの名門大学、イェールで(起きたこと)。そんな文字で始まる本作は、同校の哲学教授である主人公のアルマ(ジュリア・ロバーツ)が、学内で起きたアルマの同僚、ハンク(アンドリュー・ガーフィールド)にまつわる性的暴行疑惑と、アルマ自身が過去に犯した罪とを徐々にリンクさせて、捻れた人間の本性を静かに炙り出していく。従ってこれを心理ミステリーにカテゴライズすることも可能だろう。

名門キャンパス内にほぼ限定した舞台設定とか、抑制されたタッチはルカ・グァダニーノらしくないと感じるかもしれないが、さにあらず。人間が一度欲望の表現方法を間違えると、振り切れすぎると、とんでもないしっぺ返しを喰らうというストーリー展開は、明らかに過去のグァダニーノ作品を想起させるもの。まして、規則に縛られた名門大学内の話なので、アイロニーは増し増しになるというわけだ。なので、ハンクを告発する学生、マギーの行動から#MeTooを連想するのは少し違うと思う。むしろ、最初のボタンを掛け違えたばかりに病を煩うことになるアルマの現状に作品のテーマが集約されているのではないだろうか。

にしても、ルカ・グァダニーノは実に神出鬼没。本作の後には『君の名前で僕を呼んで』の続編を含めて合計4本の新作が待機中だが、その中にはルーニー・マーラがオードリー・ヘプバーンを演じるオードリーの伝記映画も、ハリウッドに実在した売春斡旋人の仕事とその周辺を描いた実録ドラマ(脚本はセス・ローゲンが担当するはず)も含まれてない。あれはいったいどうなっているのだろうか?

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清藤秀人

4.5 マグノリアを2025年に

2025年12月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

現代を背景に、自己保身や先入観や正しい姿や、それらの紛れもない醜さが的確に刻み込まれている、正気では絶対に観れない映画でした。
資本主義民主主義のありたい姿とはなんて醜いのだろうと、そんなことこんなに早く表現しないでくれよと思う感度と露光が敏感すぎてもうお酒でも飲まなきゃ見てらんないよ!とお酒が進む(登場人物たちもどんどん飲んでいましたね!)作品でもありました。
チャレンジャーズのあの露悪な楽しさをこんなに嫌な映画にしてくれてありがとうですね。
登場人物が嘘を言ったときに、嘘を言っているかもしれない、と観客に思わせる演出は本当に力のある監督がするととんでもない緊張感がある映画になると思いました。
最後のシーン、『カット!』の意味、これ、お前のお前たちの私たちのことだよ?っていう被虐性もいいですね。

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あした

3.0 『羅生門』方式を用いない事実の集積が、観る者をかえって混乱させる考えさせる系の作品

2025年12月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

性、世代、人種、そして経済格差…。自分の行いを気づかせる"他者"を、"特別な他者"と認めることなく(=距離を置いてなお自分の過ちを認めず?)、二元論では収まらない現実社会。偏見に満ちた世論が未だに世の中に渦巻いているのだから、社会倫理は幻想。どんなに本を読んで賢い人も、自分のこととなると?
女が声を上げたら損をするから黙ってろ?たとえ男が逃げ切っても。間違った社会に正しい生き方は存在しない。ルカ・グァダニーノは、いつだって奇妙な作風で性を描く。そして、性加害・暴力は上から下へと力の関係によって起こる。…だけど、本作に関しては、曖昧に問いかけてくる。マギーがイェール大学の像(?)を見つめる意味深カットが印象的だった。
時を刻む時計の秒針の音に、やたらと主張してくる音楽が、従来のこうした題材やトーンの作品から本作を良くも悪くも隔てていた。客寄せパンダになり得るような分かりやすく挑発的な部分を抑えて曖昧にすることで、考えさせるようなハイコンテクストで噛み応え・考え甲斐のある作品にしている(あるいは、そうした作品を目指している)。真実は…?
妻を気にかけるも音楽を聴くときは大音量の夫フレデリック役にマイケル・スタールバーグで、彼は同じくルカ・グァダニーノ監督『君の名前で僕を呼んで』で最後に素晴らしい語りで観客の心を鷲掴みにするような作品の核を担ったわけで、本作でもその役を一部引き受けていた気がした。「それでも子どもの純真さを守るのは、いつだって大人の役割だ」
ジュリア・ロバーツはその名優っぷりを遺憾無く発揮し、アンドリュー・ガーフィールドはノリノリに軽薄な問題准教授役を好演している。彼は、『大いなる陰謀』でロバート・レッドフォード教授の教え子として大学生役を演じていたところから知ったから、准教授役になったことには時の流れを感じる。演じている役は、レッドフォードの素晴らしい教授とは雲泥の差だが。飲まない?飲もう。奢ってくれがちな主人公アルマはブロンドだし、自分の中でケイト・ブランシェット姐さんが思い出された。…からのアルマのハンク化?ビンタされても当然の報い。
『ボトムス』と『The Bear 一流シェフのファミリーレストラン』から好きになったアヨ・エデビリ(アイオウ・エディバリー)も見事で、印象的だった。作り物みたいな最後がハッピーエンドかは…。作中で、"夢が叶ったり望んだものが手に入ったりしたら満足できるのか?何が待っている(どうなる)のか?"みたいな話があったけど、タイトルの「狩りの後」というのもそういうことを意味しているのだろうなと思った。

「他者が語るのを聞いてはじめて自分が英雄だと気づく」

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とぽとぽ2(仮)@元アカウント入れるようになるまで

2.5 YouTubeだったら早送りします

2025年12月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

「ハント」
狩り、ナンパ、陵辱なんでもいい
価値観、意思などが同じベクトルだったら許容できて、違っていたら全く正反対に捉えられてしまう

確認の前に行動することが社会はルールとして禁じているのだろうが、答えが必ずしも1つでも正解でもない。最後の段階まで行かないと判らない。いや最後を知っても見つけられない人間関係の闇を考え直される

これがYouTubeだったら2倍速に視聴したくなるほど、私には苦痛の映像でした。登場人物、性格も多すぎるのは私は苦手です

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Ducky