劇場公開日 2026年1月17日

ただ、やるべきことをのレビュー・感想・評価

全9件を表示

それをどこかでニヤニヤと見下ろしている人

2026年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 これは、サラリーマン生活を送った人ならば誰もが胸が痛くなる映画です。韓国の中堅造船会社で働く入社4年目になる男が、人事部へ異動になった途端、リストラ対象者のリストの作成を命じられるというお話です。確かに会社の業績は停滞しており、債権者グループから受けたリストラ圧力には何らかの対応が必要です。でもその結果、これまでお世話になった前の職場の上司や、家庭の事情を抱えた友人の首も斬らねばならないのです。

 物語が淡々と進むだけにそのリアルさが胸に迫ります。退職を迫られた現場の工員が、

「お前が俺の仕事の何を見て来たと言うんだ」

と激高する気持ちも分かるし、同じリストラ担当の人事部員が心を閉ざしてまるでロボットの様に粛々とリスト作りを進める気持ちも分かります。

 そもそも、昔は「首切り」と呼ばれていたのに、いつしか「人員整理」という行儀のよい言葉になり、それが更に「リストラ:restructuring」と英語になっても、遣っている事は何も変わってはいないのです。

お話を追う内に、「自分がリストラする側だったら」「リストラされる側だったら」とつい考えてしまいます。でも、そこでふと気が付きました。その様に多くの人が我が身に引きつけて思い悩む事は、或る人にとっては思う壺なのではないでしょうか。その人達自身は傷つく事なく、そうして思い悩む人々をニヤニヤしながら見下ろしているのです。でも、その「或る人」というのが本当に人なのか、組織なのか、仕組みなのか僕にはまだはっきりと見えません。

 何だかモヤモヤするけど、騙されないぞぉ~。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
La Strada

4.0厳しい現実の縮図!!

2026年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

斬新

韓国映画の懐の深さを実感できる一作!!
今までの会社を舞台とした作品と言えば交戦の構図をリストラされる社員側に焦点を当て、最終的にはサクセスストーリーによる希望に満ちた作品が殆どであったが、この作品ではリストラする人事の側から描き、現実の厳しさを一筋の同情の余地もなく描ききっている!!
その良し悪しきは別にして、労働者VS会社の構図をリアリティに満ちた個々の悲哀の描き方は韓国若しくは日本にも共通する成長無き今の世の中を象徴しているかの様に思える!!
こうした弱者の描き方を韓国の監督は実に上手く描くなぁとただただ感心してしまいました!!

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ナオック

4.0リストラする者、される者それぞれの痛みが観客の胸をえぐります。

2026年2月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

驚く

単に立ち位置を二分するだけでなく、いずれの側に属する人も個人ごとに抱える事情や経歴を丁寧に描くことで、同じ立ち位置であってもその痛みは人により異なることをきめ細かに描いています。
登場人物それぞれの痛みには苦痛を覚えるほど共感しました。
けれど、リストラされる側の人々の反応に私は疑問を感じざるを得ませんでした。
恐らく、かつては盤石の地盤をもつ大企業であったという設定なのでしょうが、どのような名門企業であってももはや沈みかけていることが明白な船に必死にしがみつく姿に賛同出来ないからです。
自分自身、半生を一企業に捧げた経験が無いためかも知れません。
ライフステージやその時の状況に応じて転職しつつキャリアアップするという選択肢は無いのかな、という違和感を感じました。

こういうテーマの映画ってこれまで無かった気がします。
楽しいとか、和むとかいうものでは無いですが、興味深い設定で丁寧な感情描写を描いた素晴らしい作品でした。
魅力的なキャラが大勢登場する中で、ソン代理がひときわ光って見えました。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
さとうきび

4.5すべての企業人よ、刮目せよ。

2026年1月30日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
LukeRacewalker

3.0この会社の将来性はない

Kさん
2026年1月30日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

素晴らしい作品でした。
観ることができてよかった。

解雇する側の視点の映画は珍しい。
人事部・労働問題・仕事について
色々と考えを巡らせました。

上司が良い人だけにつらすぎる…。

韓国色は強め。
働く人の葛藤や苦悩がリアルに描かれていて
主人公の心理描写にぎゅっとなります。

静かで重厚なテーマのなかにユーモアもチラッとあり。
心に残るヒューマンドラマでした。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
K

4.0あまり見たことがない人事部の映画

2026年1月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

地味だけど堅実なヒューマンドラマ。
誠実な青年が負の空間で静かに壊れていく。
抑えた演技がリアルだった。
展開もスリリングで働くことの意味を考えさせられた。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
masa

5.0リストラはする側の人間もおかしくする

2026年1月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ポスターとかロゴのルックはソフトだけど、意外にも骨太のリストラ企業ドラマだった。

リストラをする側の人事部の若手を主役にして、彼のプライバシーである結婚間近の彼女との関係を描く。もう韓国映画、何撮らせてもこんなにうまい。

もうだいぶ前に主人公の彼と同様にリストラをする側の経験をしたことがある。自分が経験をしてるとフィクションが嘘くさく感じることが多いけど、本作はその頃を振り返って今でも思うことが外さず描かれており、めちゃくちゃ腹落ちできた。

だからこそ、グッと涙がこぼれることもあったし、隣のおじさんは、ボクよりすごくてラストカットで泣いてらした。

それは何か?

「リストラする側は会社が潰れると思ってない」

これだ。リストラが会社を救う正義だと思っている。だからこそ大切な彼女を二の次に休日手当なしでリストラ業務に勤しんでしまう。

リストラがされる方だけじゃなくて、する方もおかしくさせるということが描かれていることが重要だ。

最後に。リストラは会社がリストラしてると気付かせないうちに、社員に辞めてもらうのが双方にとって幸せだ。会社に辞めるように言われたのではなく本人の意思で辞めた方が立ち直りが早いだろう。

ボクがリストラに関わった時、辞めてもらった社員はリストラされたことに気づいただろうか? 会社はその後倒産したが、最後は給料さえも支払われなかった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
minavo

5.0チャンソンボムの感情表現が秀逸!

2026年1月17日
スマートフォンから投稿

主役のチャンソンボム、韓国ナムジャらしく台詞らしい台詞は決して多くはない役どころではあるが、エンディングまで見飽きることがない秀逸な感情表現に引き込まれました。申し訳ないことをした時に恥ずかしいと思う人柄に惹かれて主役と婚約した恋人の存在が主役の人物像を上手くイメージさせていたのではないでしょうか。アドレナリン爆発の韓国映画ではないけど、それも新鮮!

コメントする (0件)
共感した! 2件)
Yoon

2.5正論は禍根のもと

2026年1月17日
Androidアプリから投稿

難しい

経営が傾き大規模なリストラを余儀なくされた造船会社で、人事部に異動してきた男の話。

資材チームから人事チーム異動して早々、人員整理が必要となり、初仕事で携わることになって行く。

あらすじを読んでいないと2016年の話しだということもわからないし、読んでいても、会社の規模や事情や何人切らなきゃいけないかも、その条件もわからない始まりで、何を見せたいのかイマイチピンと来ない序盤。

やっと話しがなんとなくみえてきて、主人公の機微をみる作品というのはわかったけれど、それにしてもそんなに人員整理を頻繁に繰り返す会社に残りたいものですかね…今では造船業は業績が回復したらしいけれど、そもそも労働者が業績に見合わない過剰な要求をする国ですけどね…。

主人公の人間関係とそこで生じる厳しい感情は良かったけれど、恥ずかしいという思いが自分にはまるで理解出来なかったし、もうちょい会社の背景説明が欲しかったかな。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
Bacchus