「聖母としてのマザーか、それとも女としてのマザーか」マザー regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
聖母としてのマザーか、それとも女としてのマザーか
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マザー・テレサは名前こそ知っていても、聖人となった経緯などは全然知らない。半生を映像化した作品もいくつかあるがどれも未見なので、本作が初マザー・テレサ映画鑑賞。
1948年、インド・カルカッタのロレト修道女会を離れて自身の修道会の設立に向けて動くさなか、次期後継者となる修道女の妊娠が発覚。まさに掟破りな事態に右往左往する一方、修道会設立に向けて野心を燃やしたり、とうとう手に入れられなかったものへの後悔と恐怖に囚われていくという、ニュース映像などで散見した落ち着き払って貧困者に恵みを与えて歩く姿からは想像できないマザー・テレサが見られる。聖母としてのマザーか、それとも女としてのマザーか、それが問題だ。
劇伴にパンクロックやデスメタルを使っているのもインパクト大。「マザー・テレサの生き方はフリーダム。フリーダムと言えばパンクでしょ」と語る監督の言葉に妙に納得。そういえばマザー役のノオミ・ラパスと、妊娠した修道女役のシルヴィア・フークスの両者とも“サランデル”役を演じてる奇縁もある。
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