「ハリウッドのように自分たちの都合のいいストーリーをでっち上げた"ままごと"に必死になるよりも、自分の人生の重要な役を演じるほうがいい」アトロピア とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 ハリウッドのように自分たちの都合のいいストーリーをでっち上げた"ままごと"に必死になるよりも、自分の人生の重要な役を演じるほうがいい

2025年11月1日
Androidアプリから投稿

自分がなぜそこに行くのかもわかっていない若者たちは準備もできていないまま戦地へ送り出されては、バカのために戦い、恩知らずのために死ぬ。まるで貴重がられても結局のところ代替の効く存在であるサバクガメのように。
戦争とはカネだ!常にどこかの国と戦争し続けているアメリカにとって、戦争とは一大ビジネスであり、様々な角度企業や思いがけない業界などとも繋がっている。そうした象徴としてのアトロピア(実在する!!)。
登壇した監督が言っていたことで印象に残ったのが、アメリカで入隊することは、(資本主義超大国アメリカが恐れる)"社会主義"的なことであるということ。入隊すれば大学に行くことができ、保険にも入ることができる。だから、それしか選択肢のない貧しい若者たちは入隊する。そして、入隊すれば上官の言うとおり指示に従うしかない。だけど、誰が彼らを批判できようか?
歌え。軍産複合体を盛大に皮肉ったユニークな着眼点・奇想天外な設定からユーモアを生み出すシミュレーション・ヘンテコメディで、ここには自己実現の夢もロマンスもある。その不思議な空気感がクセになる人にはクセになりそうだった。アグレッシブな主人公がよかったし、思いがけずキャストも豪華で、過激派のリーダーはカラム・ターナー。君の色は?

コメントする
とぽとぽ