劇場公開日 2025年12月5日

「自由の大切さ」ペンギン・レッスン コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 自由の大切さ

2025年12月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

生きがいなく、意見を述べたり行動したりすることによって発生する、厄介ごと全てを恐れ怯え、何もしないと諦めていた英語教師。
彼が、アルゼンチンの学校に赴任した折、海岸で拾って懐いたペンギンと暮らす羽目に陥るが、自由の大切さ、人を大事にすることの重要さ、勇気をもって行動することが心を豊かにする……そんなことをペンギンが思いださせてくれた、というファンタジーみたいな実際の話がベースらしく。

裏には1976年のクーデターから始まる(1983年までの)アルゼンチン軍事政権によって、いわゆる「Guerra Sucia(汚い戦争)」と呼ばれる政権批判者たちの無差別逮捕、監禁、拷問、暗殺が行われ、3万人以上が行方不明となった背景があり。
アメリカがやたらウォーターゲート事件を扱ったり、韓国が軍事政権時代を描いたり、ブラジルが過去の独裁政権批判映画を作ったりするように、この時代になって各国政府が行った現代史上の悪行をあげつらうような動きがいろんな国の映画産業=民衆の求めにあり、今は皆、自由と平和を渇望しつつ、被害者への救済を求めていると発言できるところまで回復しているんだな、と改めて思った。

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