「プールを直線的に泳ぐペンギンの爽快感は、アルゼンチンの人々が希求する自由そのものだ」ペンギン・レッスン sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
プールを直線的に泳ぐペンギンの爽快感は、アルゼンチンの人々が希求する自由そのものだ
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ペンギンとの同居というと、ウクライナの作家アンドレイ・クルコフの「ペンギンの憂鬱」を思い出しました。この小説でも主人公は恋人に去られた後、ペンギンと暮らし始めていました。
さて本作、予定調和的なところはあるものの、ペンギンの存在が皆にいい変化をもたらしたのことには素直に感動させられます。
印象深いのは、ソフィアを拉致した強面の男とトムが対峙するシーン。男の娘がペンギンに興味を示したのをきっかけに、トムはソフィアの救出交渉を試みます。トムが自分の娘の不幸を語り、情に訴えることで上手くいくかと思わせましたが、現実はそう甘くありません。結局救出は不首尾に、トム自身も逮捕されてしまいます。それでも皮肉屋でことなかれ主義に染まっていたトムが、勇気を奮い立たせたことは大きな変化です。まさにペンギンがサポートしたと言えるのではないでしょうか。
才人スティーブ・クーガンがくたびれた英語教師を好演。前半で見せるダンスステップもなかなかのもの。
校長役のジョナサン・プライスは「エビータ」でペロン大統領を演じており、アルゼンチンづいています。
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