「原作を担保にしてヒットしたような作品」ダ・ヴィンチ・コード あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
原作を担保にしてヒットしたような作品
2006年アメリカ映画。150分。大ベストセラーになった原作を、監督ロン・ハワード、主演トム・ハンクスという超豪華キャストでつくった作品でございます。(ちなみに原作は読んだことない。)続編DVD化に合わせて100円でVODできたのに便乗して観ました。
内容は、ある司祭がフランスの美術館で殺害され、彼が死に際に残した暗号を、容疑者にされた歴史学者が解き明かすという展開。結末は西洋文明の足下を揺るがしてもおかしくない衝撃的なものが待っています。
とは言っても、とにかく展開がお粗末すぎます。観客をなめているとしか言いようがない都合の良すぎる展開にそれでもついて行けたのは、やはりあらすじの面白さ。二時間半の上映時間ですが、あれもこれもと欲張りすぎ、詰め込みすぎてそういった時間になっただけで、とにかく雑な展開が目につきます。
個人的には歴史サスペンスものは大好きで、ああいった度胸満点なエンディングもありだと思う。でも、それは原作の力にあるのであって(読んだ人に確認した)、映画の力ではないと思う。
この映画を勧めるなら、原作を読む前の人で解説を求めている人にでしょうか。
ところで本作にまったく関係ないですが、歴史はねつ造されている条件を前提にしたら「イングロリアス・バスターズ」のあのエンディングは、フィクションを超えたフィクションなのかも、と思ってしまいました(うがちすぎ?)。
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