落下の王国 4Kデジタルリマスターのレビュー・感想・評価
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色彩の中に落ちる
美しい!素晴らしい!
色んな意味で素晴らしかった
映像美が素晴らしいと聞いて観に行きましたが、ストーリーも熱かったです。
昨今ジャンプ漫画でバンバンキャラクターを殺す中
アレクサンドラが「殺さないで!悲しい!」と叫ぶのがすごく刺さりました。
そう、安易にキャラクターを殺してはいけないのだ。と強く感じました。
主人公が自暴自棄になり、自分も含めストーリーを絶望的なものにしていく中、
アレクサンドラの想いは、言葉は届くのか。
相手が大人の女性であれば、また主人公は不毛な恋愛に巻き込まれていたかもしれません。五歳の女の子だからこそ、ピュアで響く言葉。
私はこの映画をみて、決して安易にストーリーのキャラクターを殺すべきではないと誓いました。それはすなわち自分を殺すこと、自分の中の大切な人たちを殺すことになるであろうから。
最後のシーンでは、命懸けの危ないスタント映像がいくつも映し出されます。原題の「The Fall」は、落下のことを言っていますが、作中何人も登場人物が「落下」します。アレクサンドラも落下します。その度に胸がギシギシと痛みます。落下は怖い。だけど、起死回生もありうるのではないかという、希望の物語でした。スタントマンという影に追いやられがちな職業の人たちを、応援するかのようなメッセージも受け取れました。
役者はリー・ペイスがとても良かったです。脚以外は元気で若々しい美形が、怪我のせいで陰鬱になり、気だるげにしているのがとても色気がありました。葛藤に苦しむ演技も素晴らしかった。
そして、最初のアレキサンダー大王のシーンから、ロケーションが素晴らしかったです。
脳裏に焼きつくこだわりの構図、スケールの大きさ。コストカットが叫ばれ、なんでもCGにしてしまう今の時代から見るとかなり贅沢だと感じますが、それでも「世界にはこんなに美しい景色があるんだ」と感動します。
熱帯魚の泳ぐ珊瑚の海も。砂漠も。トルコのアヤソフィアも。万里の長城も。アンコールワットも。行ったことがあるからこそ目が覚めて、胸に沁みました。
世界はこんなに美しいということを、素晴らしい衣装やストーリーとともに残してくれる、世界遺産みたいな映画です。
パンフレットか写真集が欲しい。
映像すげーな
ビビッドな原色を基調とした鮮やかで眩しい壮麗な衣装、世界各地の建築物の荘厳で美麗なロケ地との見事な調和はまるで絵画のよう。
『落下の王国 4Kデジタルリマスター』
日本国内では権利関係の都合で17年以上の長きにわたり再上映不可の幻の冒険ファンタジー。新たに4Kデジタルリマスター版で生まれ変わり、11月21日から全国公開。
早速Bunkamuraル・シネマに足を運びましたが、全回満席でした。
ロビーは入れ替えで大混雑。これほど混雑している同館は初めてでしたね。
ストーリーは無声映画時代に撮影中の大けがで半身不随になったスタントマンが自暴自棄になり、同じ病棟で入院している少女に自分の代わりに自殺のための薬を盗ませるために「作り話」を聞かせて仲良くなろうとするが、いつしか少女を手懐けるためのたわいもない「作り話」は少女と自分自身を救う壮大な物語へと昇華されていく…。
作り話をベースとしたファンタジー映画として、ティム・バートン監督の『ビッグ・フィッシュ』(2003)やテリー・ギリアム監督の『バロン』(1988)などがありますが、本作の出色は、北京オリンピック開会式の衣装も手掛けた石岡瑛子氏のビビッドな原色を基調とした鮮やかで眩しい壮麗な衣装、そしてインド出身のターセム・シン監督らしいタージ・マハルやアグラ城をはじめとする世界各地の建築物の荘厳で美麗な実在のロケーションとの溜息が出るほどの見事な調和です。ワンシーン、ワンカットがまるで絵画のような美しさです。
4Kデジタルリマスターでさらに色彩がクリアになって、スクリーンに引き込まれる感じ。
アート色の強い難解な作品の印象を持たれるかも知れませんが、ラストもホロリさせられる素敵なファンタジー映画でしたね。
落ちることで出会った二人
鑑賞後、映画へのリスペクトと落下にこだわった作品だと気づく
2006年、MTV出身の監督ターセム・シンによる壮麗な映像と奇抜な世界観を描いた話題作。
映画の撮影中に橋から落ちて大けがを負い入院中のスタントマン。彼は恋人とも別れ自暴自棄になっていた。ひょんなことから、木から落ちて腕を骨折・入院している無垢な少女と出会う。彼は調剤室から自殺用の薬を少女に持ってこさせようと考え、彼女の気を引くために即興の冒険譚を語り始める。
映画の見どころは、スタントマンと少女が紡ぎだす色鮮やかな物語の世界風景と奇抜な衣装だ。かなり映像美にこだわっている。
登場する舞台や衣装に観る者は息をのみ、映像に引き込まれる。即興の物語の舞台は、海・山・街・宮殿と飽きさせない。
そのまま写真展でも開けそうな世界観(実際写真展はあったかも?)。
面白いのは、現実にある世界遺産で、現実にない物語が展開される。まぁよく撮影させてもらったものだと感心。
鑑賞後、スタイリッシュな映像に気を取られていたが、実は映画へのリスペクトと落下にこだわった作品だと気づく。
宣伝ポスター・サムネがサイケデリックですが、可愛らしい一面もちらほらあるエンタメな映画なのでご安心ください。
芸術の秋にいかがでしょうか。
2025 でデジタルリマスター版 映画館で鑑賞 芸術的過ぎて 落ちこぼれた俺が居た。
1日の上映回数絞ってるから9🈹以上入ってた🈵まあ器は小規模とはいえ
地域の 芸術🎨作品のわかる うるさ方の精鋭が集ってたよ。
多分 映画館🎦の売店で購入した ドリンク🥤の氷🧊の音 出してた 俺が一番 うるさかった と思う。
ポップコーン🍿の音も聞こえず、咳も無し。
氷の音出すのも憚られたズラ。
4Kデジタルリマスターらしいけど
元祖 日本公開2008 知らんから よくわからなかった 豚に🐷真珠状態。
あとね 年度末時短レビューだから 短くいうと
まあ トルストイ様の『戦争と平和』カール・マルクス様の『資本論』
的な・・・ 俺のような凡人ではこなせない分厚さ。映画館で缶詰🥫でないと 俺には 芸術的🎨名作すぎて 無理だった。
俺の頭脳では🧠抽象敵な表現がムリでした。・・・トホホ
これ 世界遺産13ヶ所がウリ
だけど 大凡人の俺には 乾き切った大地で同じに見えた。申し訳無い。まさに 猫に小判。
あっ❗️有料パンフは🈶公開2日目昼間で完売
SOLDOUT 連続購買記録【🈶有料パンフ ハナから無いもの除く】どうなる😱😰❓
の俺でしたが
実は 前日 職場の近くの映画館で 昼休み購入してた。
俺は基本 属地主義 鑑賞した映画館で🈶有料パンフは殆ど購入するんだけども
なんていうの 虫の知らせor神がかり的な奇跡❓
という 自己満足 自己欺瞞 の誤った勝利観に 酔いしれるジジイであった。
でもなぁ 税込み@1,500円のこのパンフ いわゆるカレンダーサイズで 世界遺産ロケ地の解説 ちょっとした写真集
としては 良いのだけど 文字の大きさと文字の配列が超読みにくいんだわ。でも希少品なので是非。
入場特典が 違った種類のチラシ フライヤー というのに度肝抜かれた。せめてシール欲しい。ハガキでも良い。
あっ 結局長くなっちゃった。ごめんなさい🙇。
映像美に尽きる
愛と復讐の壮大な叙事詩が伝える、物語の力とその役割
"怒った人たち"によって堕ちる世界(=奪われる命)で語られるべきは復讐でなく、愛と希望の物語。タイトルに違わぬ落下シーンの多さが象徴するような現実の容赦のなさ、ままならない残酷さに妥協することをまだ知らない子どもの素直さが物語を変える。結末すらも…。表現は現実を映し出すべきだという考え方もあるだろうけど、時に楽観的だと揶揄されたとしても敢えて希望を諦めず描くことで、逆に現実をも変えうる物語の力を描いていた。
21世紀を生きる僕たちのためのCGに毒されていない現代のおとぎ話(寓話)で、これを映画の魔法と言わず何と言おうか?久しぶりに観たけど、昔より刺さった気がした。そして最後には、物語としての映画愛、体を張って語られてきたサイレント時代のコメディ映画へのラブレターに帰結していくところも琴線に触れて大好き。ロケーションとなる世界遺産も、元をたどればすべて人々があくせくと働いて作り上げたものなわけで、そうした点を鑑みても一貫している。
視覚的に満たされる、ばかりか心も。世界遺産を舞台に世界各地を巡る圧巻のロケーションと、それらに食われることなくしっかりと作品を形作る石岡瑛子の衣装が、間違いなく本作の壮大かつ魅惑的な世界観を形作っている。ただ根幹には上述してきたような、そうした「人間」とぼくらが生きる世界が描かれているから、こうやって時を超える感動的な作品に仕上がっているのだろうなと思った。そのアート性ばかり前面に取り上げられがちかもしれないけど、ちゃんと血の通った作品であるということ。
P.S. 本作公開当時には、既にスクリーンだったか映画雑誌を買っていて、そこの新作紹介コーナーで面白そうな作品だなと思ったものの、当時はまだ子供だったためシネコンの大作しか行くこともなくスルー。大人になって調べてみると、パッケージは廃盤か、超高騰。そして、テレビの深夜映画枠で、(多分字幕だったと思うけど)流れていたときに録画してやっと観られた記憶…。今回、リー・ペイスの美しいご尊顔も4Kデジタルリマスターで!『ランニング・マン』も楽しみ!世界遺産に関して言えば、無論宇宙人の叡智が働いたみたいな説もあるかもしれないけど、それはそれ。念願叶っての映画館鑑賞だったので、このイベント感に乗っかってパンフレットも無論購入。
Are you with me!!
とんでもない画作り
当に圧倒的な映像美
オリジナルは2008年なのです。予告編の美しさに惹かれ、公開から15年の歳月を経て本作に出会えたことに感謝です。
舞台はおそらく19世紀末か20世紀初頭のロスアンゼルスの病院と、そこで入院患者である青年がおなじく患者である少女に語る物語世界です。
華美なものが皆無の病院シーンに対比するように、物語世界では中近東、ヨーロッパ、東南アジアの美しい自然や町並みを背景に、青年の傷心が少女の反応に合わせて柔軟に形を変えて紡がれてゆきます。
現実世界の脇役たちはいつしか物語世界に溶け込み、少女も物語世界に溶け込み、空想と現実が一体化する目眩を感じます。
物語世界の構図はあくまでも美しく、一シーン一シーンがまるでキュビズムの絵画のような完成度です。
映画黎明期へのオマージュと感じられた、原題のTheFallに込められた意味が実感できるラストシーンも格別でした。
そして何より、主役の少女アレクサンドリアの可愛らしさと抜群の演技力!今年鑑賞したムーンガーデンでも感じましたが、欧米映画の子役ってアジア映画の子役と比較して格段の演技力がある理由はなにか、考えてしまいます。
壮麗な絵巻物
自死するための物語、という逆シェヘラザードの趣向も面白いが、とにかくビジュアルの壮大美麗さが言語を絶する。世界遺産を惜しげもなく使用した背景のもと繰り広げられる簿色鮮やかな冒険譚、悲劇で終わるはずの物語が、聞き手の少女が介入することによって変容し、やがて「FALL」の意味も逆転していく…フィクション(物語・夢)の力を信じる基本姿勢が、なにより好ましい。
言葉足らずですが・・・凄いとしか─
全45件中、21~40件目を表示
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