「共に生きる・・・」トロール2 ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
共に生きる・・・
ちょっと期待が大きすぎたかな。
決して面白くないわけじゃない。怪獣映画大好きオヤジ的には、良い評価をしたいんだけど、おぉ〜〜〜!っていうようなワクワクするところはなかった。
一作目のヒットによる続編だと、資金も増えてパワーアップしそうなもんだけど、それも感じられなかった。って言うより、むしろこぢんまりとした印象がある。
トロールも2体になって、「サンダ対ガイラ」みたいな人型怪獣バトルも期待してたんだけどな・・・
【ネタバレ】
前作のトロール出現以前に、発見されていたトロールがいた事にビックリ。今まで眠っていたのに、何で突然目を覚ます!危険を察して、準備していた日光(紫外線?)発生装置も、作動前に壊れるお粗末さ。
既に前作で弱点が日光だと分かっている軍隊が、それ用の武器を準備していたんだけど、アッサリやられてしまった。前作で生き残っていた(全然覚えてなかったけど)軍人が亡くなってしまう。
最新の武器も、思ったほど効果を得られなかったところに、なんと都合のいいことか。もう一体のトロール(王の子供)の存在が明らかになり、こちらは人間との心の交流ができているという。
対話により進行を止めようと画策するが、味方のトロールはアッサリとやられてしまった。本作のトロールは復讐の鬼と化していて、爆進するもんだからたちが悪い。街なかの教会を目指して、進行を続ける。
所々でニヤリとさせるようなユーモアも含まれていたけど、笑えないし必要性も感じられなかった。
そして、何より無駄死にと思われるところがチラホラ。人が食べられるシーンは嫌いじゃないけど、先の軍人然り、主だった(と思われる)人の死がアッサリしている。
特に最後のあの人の自爆が納得いかない。もうすぐ子供が産まれる父親が、自己犠牲で爆破を実行する。何故、死ななければならなかったのか?聖水爆弾と共にヘリを飛び出したけど、実はロープが繋がっていて、口の直前で爆弾だけ落とすのかと思ったら、そのまま飲み込まれてしまった。
「さらば宇宙戦艦ヤマト」みたいな自己犠牲の最期は、大好きな描写なんだけど、本作ではそのカタルシスが全然感じられなかった。
これが一番大きなマイナス要素かな。
人と心を通わすトロールも優しすぎるってことだったのかな。戦っても、全然歯が立たなかったもんね。バトルにすらなり得ていなかったのも残念なところ。そのくせ、トドメだけはきっちり務めるという調子良さ。
人の味方として戦うトロール(昭和のゴジラみたいな)でシリーズ化でもするのかな?
エンドロールで出てきた小さなトロールが、巨大化して凶暴になりそう。

