配信開始日 2025年12月1日

「善いトロールvs悪いトロール」トロール2 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 善いトロールvs悪いトロール

2025年12月7日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

北欧の雪に覆われた雄大な大地を舞台に、伝説のモンスター『トロール』を描いた、Netflix配信による第2弾。前作で、永い眠りにあったトロールが、鉱石場での工事によって目覚め、街を破壊し、人々に襲い掛かってから3年。本作の見所は、2体のトロールが、モンスター映画の王道でもある、対決シーンが繰り広げられる所。ノルウェーのモンスター映画が、本シリーズで一気に脚光を浴びてきた。

前作でトロール研究の父が、トロールによって殺され、その跡を継いで、研究にのめり込んでいったノラが、今回も主人公。ノラはノルウェーの歴史の中で、王族がトロールを駆逐した事を公にしたことで、父同様に異端児として相手にされなくなる。そんなノラの元に、新しいトロールの情報を持って、前作で共に闘ったアカドレアスが現れる。ノラが彼と同行した先で観た者は、冬眠し、人間の管理下に置かれたトロールだった。

ノラが、そのトロールに近づくと何十年も眠りに遭ったトロールが目覚め、突如として、人間に牙を剥け始める。それは、トロールの黒歴史であった王族への復讐を誓う狼煙でもあった。一方で、ノラの調査からもう1体の若きトロールも発見され、覚醒する。こちらは、人間の見方となって、必死に復讐に燃えるトロールに立ち向かっていくのだが…。

「多くの命を守るために、少数の犠牲がある」という劇中のセリフ通り、本作のクライマックスは、意外な人物の犠牲の上に安息が成り立っていた。正直、「普通、犠牲になるのはこの人じゃないだろう」という思いにもかられたが、ラストシーンでの、新たな命の誕生に結びつけていることが覗えた。

CGもそれなりに迫力ある映像で堪能できたし、日本のゴジラ、アメリカのキングコングに並ぶ、ノルウェーのトロールとして、これから評価もあがっていくだろう。エンドロール途中には、次作へ続くオマケ映像もあり、「トロール3」も期待したい。

bunmei21