「going ラウway」ラウール On The Runway movie mammaさんの映画レビュー(感想・評価)
going ラウway
ランウェイを歩きたいという夢に向かって、あらゆる日本での仕事と並行させながら、ラウールがパリ、ミラノと挑戦を重ねる。
まずはこれまでのキャリアを活かしてファッションウィークに観る側として参加するところから。
語学にひるまず、少しの取材で中国メディアから英語で話しかけられたことに中国語で応えて見せたりと、チャンス作りに余念がない。
それがきっかけでvogue香港への掲載を決めた。
更に、減量をしてパリの事務所に大量に写真を送付。
1社だけ所属を掴み取り、パリへ。
キャスティングに大量に出向き、日本のブランド1社だけフィッティングが決まり、フィッティングも通過しランウェイを歩くことができた。
次はミラノ。成人式を目黒蓮とミラノで合流してお祝いして貰えたりもあったが、コレクションのビデオを何度も分析し、パリより若干屈強に見える身体づくりを整えていく。そして、ミラノの事務所の面接では、文法が少し違っても一生懸命日本での活動を自分の言葉で表現し、歩くところを見るか自ら打診もしていた。
web面接越しに、モデルウォークを見て貰えたことで、腕を振らない方が良いと事前アドバイスを貰えて、無事所属。
ミラノに渡り、キャスティング巡り。
2社のフィッティングが決まり、ショーに出られた。
独学そして多忙の合間でも、トレーニングや減量、筋トレの努力を惜しまず、結果を出していく。
元々そういう人間像だと知っていても、ドキュメンタリーを通してその時のラウールの表情が残っていることで、何かを叶える道半ばではどんな人間でも不安で孤独でそれでもひたむきに努力し不安定を噛み潰して進んでゆくのだと、ラウールのリアルな裏側に同じ人間なのだと安心もした。
SnowManに入ったらすぐ大人気、それは元々のラウールの実力で、ラウール加入でデビューできたとも言われていたわけだが、本人からすると、何者でもないけれど強い事務所の恩恵ですごく見えているような罪悪感がずっとあったのかもしれない。
無名な分野で評価をされたいと考えているときにランウェイモデルになりたいと思ったのだと思うが、実際にはファッションウィークやこれまでの仕事内容が、ちゃんとモデルとしての掴み取るベースに活きている。
ヘアモデルやジム指導やスタイリング準備や密着取材など、本当に無名の日本人では揃わない人材をチームに迎えて挑戦させて貰えているのは、アイドル活動で事務所所属しているからと見る人もいるだろうが、本業をいつもきちんと行ない数字の結果も出ているからこそ、モデルになりたいという挑戦を口にでき、許して貰えて、サポートメンバーにもついてもらえている。
無駄なものなんて何一つないからこそ、日々の積み重ねをしっかりとという至極真っ当な価値観の具現化をラウールが行っている。
見せた事がないという裏側も、努力の滲む自律性極まる物であったが、その奥の裏側にまだ、誰にも見せない領域を持っていることを予感させられた。
ラウールの、持ちうる精神身体頭脳全てを賢く使う普段のコンディション状態を司っているのは、裏側最奥の何なのだろう?
見せて良いと言われている部分までで充分満足なのでそこをこじ開ける気はないけれど、いつまでも、良い意味で現状に慢心せず、一度きりの人生を欲張りに、ラウールだけの人生のランウェイを実現させていく生き方でいて欲しい。
マイケルジャクソンが好きな私にとって、マイケルの真似振り付けを上手に踊れるジャニーズ王道派ではどうしても真似に見えてしまっていたので、正直ジャニーズは苦手だった。マイケルともし並んでもすごいと思えるほど、動きも存在感も全てが揃っていると思えたのはラウールが初めてで、ラウールがジャニーズなことに最初は驚いたが、ジャニーズの仕事の幅に甘んじず捉われずにTGCのセルフプロデュースやモデルなど才能を活かしていく姿が、やっぱり逸材だなと思うし、ダンス同様見ていてとても楽しい。
BASS BONも最高。