大地に詩を書くように

劇場公開日:2025年10月25日

解説・あらすじ

韓国の世界的造景家チョン・ヨンソンに迫ったドキュメンタリー。

都心の中のオアシス「仙遊島(ソニュド)公園」、韓国初の生態系公園「汝矣島(ヨイド)セッカン生態系公園」、過去と現在をつなぐ「京春線・線路跡の林道」、ソウルの「峨山(アサン)病院」など、韓国を代表する素晴らしい景観を数多く手がけてきた造景家チョン・ヨンソン。2023年には造景界の最高栄誉といわれる国際造園家連盟「ジェフリー・ジェリコ賞」を韓国人として初めて受賞し、80代になった現在も精力的に活動を続けている。彼女の仕事は単なる緑化だけにとどまらず、その土地の歴史や記憶、生態系と丁寧に向き合いながら、未来へとつなぐ場をつくる作業である。

造景学が韓国に初めて取り入れられた1970年代から現在に至るまで、パイオニアとして韓国各地の空間に「韓国的な美」を息づかせてきた彼女とともに四季を過ごしながら、彼女がどのように「人間」「空間」「自然」の関係を見つめているのか、その哲学に迫り、人類がより深く考えるべき「自然と人間の調和」についてひも解いていく。

2024年製作/113分/韓国
原題または英題:Poetry on Land
配給:スモモ
劇場公開日:2025年10月25日

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(C)2024 GIRAFFE PICTURES

映画レビュー

3.5 終盤こそ本質

2025年11月2日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

途中まで浅くて観てるの怠かった。

最後の20、30分が惹きつけられたな〜
自分の仕事が行政っていうのもあり、景観を保護・維持・管理するのは造園を生業にしている方だけがやることではない、と劇中で話が出ていた。

ともすると世界は、どこもかしこも似たような景観になってしまうのでないか?
いや、最早なってしまっていつつあるのか?
それともまた、人間の手の入らない自然そのままの状態に立ち返っていくことに、手を加えないことが良いのだろうか?

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くちがさん

5.0 造景家チョン・ヨンソンさん

2025年10月25日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

冒頭、チョン・ヨンソンさんが国際造園家連盟「ジェフリー・ジィリコ賞」を受賞するシーンから映画は始まります。チョンさんは84歳,1970年代から造景家としての仕事をスタートしたそうです。造景家、耳慣れない言葉ですが、チョンさんの仕事は単に空間に植物を植え、緑化することではなく、その土地の景観や歴史、土の特徴までも考慮して空間を生かし息づかせるようです。1941年に生まれたチョンさん。日本の植民地からの解放、朝鮮戦争、長い間の独裁政権、漢江の奇跡と呼ばれた経済発展、その権力者の暗殺で訪れた束の間のソウルの春、そしてまた軍事政権が始まり…と目まぐるしく変化した韓国の現代史を造景家としての目で見て、その想いを作品に込めたのでしょう。個人的な事ですが、このところ、韓国映画で立て続けにがっかりする経験をしたこともあり、逃げるような気持ちでこの作品を観たのですが、チョンさんの仕事やお人柄を見て、ドラマとは違った雄大さ気高さを感じました。とにかく良かったです。

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トミタ