「愛で救えるものと愛で救えないもの」ぼくらの居場所 kikisavaさんの映画レビュー(感想・評価)
愛で救えるものと愛で救えないもの
愛は地球を救うというが、愛があっても救えないものはもちろんあって、あのお父さんを(そしてお父さんの背中にひっそりと隠れているあの子を)どうやって救えばいいのだろう、と思いながらみた。
あきらめをとおりこして、表情のないうつろなあの子のまなざしが痛々しすぎて、みていてとてもくるしく、眉間に力が入った。演じていた子になにかしらの負担がなかったのか心配になるくらいの、やるせない表情だった。
生活や感情に余裕がないのって髪の毛にでるのかも、と思う。
子どもたちの髪の毛をとかしたり、邪魔にならないよう結んだりしてあげてほしいなあとみていてずっと思っていた。
ひとつの希望におおいに喜び、それはとてもほほえましかったけど、この先きっといくつもの絶望もあるはずで、どうか心が折れるようなことがありませんように、と思う。
とても意味があるとてもいい映画だったけれど、みていて本当に苦しくて、何回もみることはできないな、と思った。
どの国のどの子どもも、ただただ無邪気に子どもの時間をたのしめる世界であってほしい。
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