「やっぱりザンドラ・フュラーのうまさに魅せられる」エリザベートと私 sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱりザンドラ・フュラーのうまさに魅せられる
私好みの傑作!撮影はスタイリッシュ、衣装や美術、挿入歌がおしゃれ。謎めいた導入部(ギリシャの館へ赴任シーン)、そしてなんといってもシスターフッドの高揚感!(嫉妬はするけど、恋愛とはちょっと違う)
自由奔放な皇后シシィにイルマが感化されていく過程にわくわく。バスタブ、馬上、ダイブ、草etc
母親に抑圧されていたイルマが解放される一方で、皇室や老化への抵抗の同志を得て生き生きするシシィ。
史実と創作を上手く組み合わせている。フランツ・ヨーゼフ一世やヴィクトル大公などキャラの強い実在人物をうまく配して盛り上げる。方やシシィの死については謎めいた解釈になっている。
旅行のシーンもとても楽しい。ギリシャ、アフリカ、イギリス、スイス 二人と共に各地の旅情を堪能できる。あと、シシィの実家の設定出てくるピンクのお城。デュッセルドルフにあるベンラート城が使われていると思われるが、めちゃくちゃかわいくて行ってみたい。
ザンドラ・ヒュラーはやはり圧倒的にうまい!イルマの人間的成長と心象変化を見事に表現している。本作は特集上映だけでなく、是非拡大公開してほしい。
また今回来日が中止になったのは残念。引き続きザンドラを追いかけます。
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