劇場公開日 2021年12月10日

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ダンサー・イン・ザ・ダークのレビュー・感想・評価

全117件中、1~20件目を表示

4.5映画館で体感したい「不朽の名作」。4Kデジタルリマスター版を見て、改めて「悲しい」と「切ない」の違いを実感するミュージカル映画。

2021年12月10日
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本作は、2000年のカンヌ国際映画祭では最高賞のパルム・ドールを受賞しています。しかも、主演のビョークは主演女優賞を受賞しています。
音楽も担当したビョークの主題歌「I've seen it all」は、ゴールデングローブ賞とアカデミー賞で「歌曲部門」にノミネートされています。

正直、最初は割と単調で、やや退屈な雰囲気もあります。
ただ、物語が進むにつれ、作品の世界観がつかめると引き込まれていく強さがあります。
映像は、かなり独特でドキュメンタリー映画のようなカット割りが多用されたりします。
そして、本作の最大の魅力は、主人公の空想におけるミュージカルシーンでしょう。
衝撃的なラストも含め、この映画でこそ「切ない」という言葉を使うべきだと感じました。
主人公の境遇もさることながら、性格も含め、ただただ「切ない」のです。

そんな「不朽の名作」が4Kデジタルリマスター版として蘇りました!
しかも、日本での上映権は2022年6月で切れてしまうので、これが映画館で体感できる最後のタイミングとなりそうです。
フランスの大女優カトリーヌ・ドヌーヴの姿から時に流れも感じますが、日本で興行収入24.2億円の大ヒットとなったのも納得です。
何度か見てみると、やはり本作のメリハリの利いたミュージカルシーンは素晴らしく、ラストの言葉も含め、余韻が凄く、この機会に改めて映画館で体感できて良かったです。

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細野真宏

4.0本当の暗闇

2024年11月16日
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鑑賞方法:VOD

胸糞モノとして有名な映画で、実際に胸がうっとなるシーンが続く。時折挟まれるミュージカルシーン。徐々に光を失っていく彼女が直面する現実のままならなさの中にも、音と頭の中の自由さがあれば光をもてることを示しているように捉えた。

徐々に眼の病気が進行し、ついに失明に至ってもなお、彼女は息子ジーンのことを祈り続ける。彼女は、将来失明に至るであろう息子のためにお金を貯めていた。その金がその後の事件のきっかけになるのだが。

彼女を気にかけているジェフが、ちょいちょい鋭い質問をする。「なぜ産んだんだ?」。眼の病気が遺伝すると知っていてなお、どうして産んだんだ? という質問だった。彼女は「赤ちゃんを抱きたかったの」と泣きながら答えた。

よく、何かを生み出すことは罪である、と言われることがある。でも、私たちが生命を繋ぎ続ける理由に、「赤ちゃんを抱きたかった」以上の理由はもしかしてなくて、その欲求に逆らえなかった結果として、ジーンが生まれたのかもしれない。

だとすれば、人を産むこととは、人を殺すことと同じくらい、確かに罪なことだと言えるのかもしれない。彼女は、そのことを分かっていて、彼女の主観において彼女の残りの生は、息子への贖罪の生だという覚悟があったように見えた。

ついに失明したセルマに、ジェフは「もしかして、目が見えないのか?」という質問をする。その質問にセルマは、「見るべきものはある? 私はもう見たのよ」と答える。彼女にとっての本当の暗闇とは、歌声も、風の音も、息子の声も聞こえなくなることだった。

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つーじ

2.0鬱映画で浸りたいという自分のゲスさ。

2024年10月22日
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鑑賞方法:VOD

数々の不運に見舞われ妄想に逃避した女性の悲劇。
主題じゃないんだろうけど、母子の絆みたいなものはほぼ描かれない。
そういうのひっくるめてメタメタに理不尽で救いようがない話にしたかったのだろうが。

ミュージカルは嫌いじゃないけれど
悲しい映画なら悲しい曲で感情を揺さぶって欲しかった。
自分の好みではなかった。

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うまぶち

2.5全然胸糞悪くない

2024年9月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

胸くそ悪い映画として名が出るが全くそんなことはない
主人公の女がひたすら馬鹿
誰も助けてくれないならまだわかるが助けてくれる友人もいるのに全てを意味不明な理由で拒絶する馬鹿
イライラする映画としては一見の価値あり

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高い坂

1.0仙台松竹で鑑賞

2024年9月5日
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鑑賞方法:映画館

どんなに評価が高くても、二度と見たくない作品。

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ムーラン

2.5心をノコギリでぎりぎり刻まれる気分になるおはなし…

2024年9月5日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

理不尽すぎてダメでした…
いいけどさ!映画だもん!
もう一度は観れないなぁ…
ビョークの声はとても良かったです

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映画鑑賞初級

0.5タイトルなし

2024年8月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

すごく悪い言い方をすると、映画を成立させるために、日常生活でほぼ見かけないレベルに頭の悪い人間たちをメインにした作品。なぜ他人の申し出を全て断って自ら最悪の状況へと2足飛ばしで突き進むのかさっぱりわからない。言及していないだけで知的障害者の設定なのだろうか。まあ音を聞いただけで妄想の世界に入り浸ってしまう事から察しなければならなかったのかもしれないが、だとするとド頭にミュージカルブロックが欲しかった。わかんないよ…。
見ていてずっと苛立ってしまうが、それはラストが悲劇的結末だからとか、ビョークが落ちていく様がとか、そういう問題ではない。感情移入できない人間(社会生活が成り立たない人)を出さなければ物語が進まないと言うなら、それは映画が成立していないということなのだと思う。物語のムード?演出?を変えれば何とかなったのかもしれない。落語とか北野武とかは成功してるから。
トリアー独自の撮影基準によるドキュメンタリーの様な画作りや、もちろんビョーク自体は素晴らしく思えた。
傑作特有の言語化しがたい迫力は存分に感じられた。パルムドールを取るのは当然。

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kazuyuki

5.0⚫︎ はじめチョロチョロなかパッパ赤子泣くともふたとるな。

2024年5月9日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

幸せ

こりゃもう映画の枠を超えたアートだ。教会で賛美歌きいてステンドグラスの美しさに酔いしれる感覚。

と、いま初めて観たからそう言えるけど、鬱映画とはよく言ったもんで公開当時の若かりしオレが観てたら酷評してただろうな。だから今まで気になってたけど無意識に避けてきたんだろな。歳とって2度観るといい。

序盤は観れたもんじゃない。画は粗いし不細工だし撮影法は奇をてらってるし。正直、早送りして観てた。
でも途中からどんどん「危うさ」に引き込まれていく。ダメダメ。そっちじゃないって。ホント観てられなくて目を背ける。
そして今度は歌声が気になりだす。切なくて透き通ったその歌声は、つかの間だけど不幸な現実を忘れさせてくれる。
最後までどんどん破滅に向かうのだけど、不遜ながらメガネを外した彼女の綺麗な瞳と歌声に心奪われる。

蛇足。今はまだシングルマザーや障がい者への理解があるけど、ざっくり60年代頃ならこういう不幸もあったのかもとか思う。それでもいつの時代も周囲には優しい人たちもいて、そうして少しずつ世の中が良くなってることに感謝する。

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うり坊033

4.0ビョークに惚れた!

2024年4月22日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

怖い

セルマ役のビョークがアジア系の顔立ちなもので、一層のめり込んでしまう。彼女は本作に感情移入しすぎて、その後映画の仕事は全て断ったそう。 それほどまでに迫真の演技。 本当に悲しい映画でした。

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NOB

3.5とにかく主人公が報われない

2024年4月22日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

終始、主人公が報われない。ラストも、とにかく辛い。
だけど何故か定期的に観たくなる映画。

所々で入ってくる主人公の妄想する世界が救い。
ミュージカル調で主人公の歌唱力も申し分ない。

ただ、やっぱりラストが辛い。

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りい

4.0重い映画

2024年1月14日
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 タイトルは知っていた程度で、ミュージカルなのでもっと明るい内容かと勝手に想像していたけれど、こんなに重〜い内容とは、、、ビョークのイメージも違いました。
 もうすぐ失明してしまうセルマ、家主の夫婦は親切で協力的だと信用していただろうに、ジルの裏切りは酷い。セルマの苦労を知っていながらコツコツ息子の手術費に貯めたお金を盗むとは。それよりも、奥さんにお金がないから買えないよと我慢させるべき。
 裁判でジルとの約束だからと本当のことを言わなかったけど、本当のことを言えば死刑は免れたかも。
 友達が息子の手術費を裁判費用に当てようとしたけれど断るセルマ。母親ならやはり自分は死刑は怖いけど、息子に手術は受けさせたいと願うだろう。
 でも、執行、せめて歌い終わるまで待ってあげてもよかったのにね。それにしても衝撃的なラスト!

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アンディぴっと

5.0胸苦しい

2024年1月14日
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鑑賞方法:VOD

悲しい

二度と見たくない。
こんな映画はこの作品以外ない。

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Yui

5.0主人公に恋をしてしまった映画。なのに…そんなぁ!(号泣ッ!)珍しく真面目で簡潔なレビュー。

2023年12月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

萌える

この映画ね、かつてないほどに主人公に思い入れしちゃった作品なんですよ。
ミュージカルは完全に守備範囲外なのに。
私、どうやら幸薄い容姿の女性に滅法弱いようで。
どこからどう見ても、生活に疲れ切った感満載だったじゃないですか。主人公・セルマって。
なんで、もっと上手く立ち回れんかったかなぁ…って、観ていてかなりキツかったです。
陽気極まりないミュージカルシーンと、どこまで行っても救いがない現実のギャップが本当につらかったの。
できることなら、PCモニタに飛び込んで行って助けに行ってあげたいとさえ思ったの。行けたところで、何かしてあげられる甲斐性なんて私にはないんですが。
そう、本作は劇場では観ていなかったんですよね。
“鬱系映画ベスト10”みたいな記事をネットで読んで。そこで初めて知ってDVD買って観た次第です。フライヤーもパンフレットも業者さん経由で買ったのね。
観ていて不覚にもセルマに恋しちゃったんですね。本気で「守ってあげたい!救ってあげたい!」って思ったの。
ちなみに、私的鬱映画No.1って『核戦争後の未来・スレッズ』なんですけれどね。
本作のラストって大いに賛否が分かれるって思うのですが。
私は、全く救いのない、最悪の結末って思ったんですよ。
最愛の我が子のためとは言え、汚名を着せられたまま残酷この上ない逝かされ方をするなんて、あんまりじゃないですかッ!
監督ッ!てめーは血も涙もないんかい!
甲斐性なしとは言え、私が隣人だったら、せめてほんの少しでも、心の安らぎを与えてあげられたかもなのに…
って、観終えてから涙流した記憶があります。スクリーンで観ていれば、どうなったことやら。
鬱系というよりも、愛おしいが故に、とことん悲しいお話でした。

と、思い出しての簡潔なレビューです。今回、やけに真面目。
記念すべき200本目は、おちゃらけなしで真面目に書こうと思ったです。
そういう清い心も持っているんですよ、私だって。←コレが余計。

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野球十兵衛、

3.0やっぱりそっちに

2023年11月15日
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悲しい

 1960年代アメリカ。チェコ移民のセルマは、息子を育てながら工場で働く。ミュージカルが生きがいの彼女だったが、病気で視力が失われつつあった。それは遺伝するが手術で治るため、息子のために費用をこつこつ貯めていた。しかし、そのお金が隣人で警察官のビルに盗まれる。彼女はお金を取り戻そうとするが、ビルを死なせてしまい。
 ビョークについては、あまり知りませんでした。この作品はドキュメントの雰囲気があり、まるで彼女がアイスランドではなく、チェコ出身と勘違いしそうです。
 序盤は周囲の人たちの好意的な模様とセルマの無垢な感じが、とても穏やか。大女優カトリーヌ・ドヌーブ演じるキャシーの、厳しく優しい人柄も良いです。しかし女性を虐げる監督は、やっぱりそっちに行っちゃうのか。

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sironabe

4.5Dancer in the dark

2023年10月26日
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泣ける

悲しい

怖い

What do you think is the worst thing ever to happen in your life?

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Wave 🌊

2.0二度と観ない映画のひとつ

2023年10月9日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

15年ほど前に観ました。
視力を失いつつある女性の現実(手ブレの多いハンディカム風の映像)と幻想(鮮明な画質のミュージカル映像)の世界を見せる悲劇です。
ミュージカルシーンはとても見応えがあり、一見の価値ありますが、現実世界では余りにも救いが無く、希望も見えません。
ラストシーンの感想は、私も大多数の皆さんの御多分に漏れず「とても胸糞悪かった」という感想しかありませんでした。
表現の自由が保証されている以上、こういう映画があっても良いと思いますが、この監督は恐らく女性に対する偏見がある気がしてなりません。
たまの空いている時間を使って観るには重い展開が多く、敬遠してしまいます。
反面教師的に観るのなら、まぁアリかも知れませんね。

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蜷川吝塀

5.0唯一無二

2023年8月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

怖い

アカデミー賞からはほとんど無視された、カンヌのパルムドールを受賞したミュージカル作品。
主人公(ビョーク)はアメリカで暮らすチェコ移民、遺伝性の病気でもうじき視力を失う。
息子が一人いて、その手術を受けさせるため、必死でお金を貯めている。
唯一の楽しみは、好きなミュージカルの空想の世界に入ること。
しかし貯め込んだお金が狙われ・・・。
監督は異才ラース・フォン・トリアー、ビョークの圧倒的な存在感に感動する。

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いやよセブン

3.0心が痛い

2023年5月29日
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鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

世の中から疎外された時の気持ちになれる映画

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紅の豚こま

5.0心に刻まれた映画

2023年2月15日
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鑑賞方法:DVD/BD、試写会

日本公開前、初めて試写室でこの映画を観た。
暗がりでメモを取っていた映画の担当記者や評論家がいた。
しかし、エンドクレジットの流れる頃には皆泣いていた。

手持ちカメラ撮影のゆらぎ
ジャンプカットの途切れ
それが物語を動かした。

彼女の不安は音楽的になった。
彼女の願いはひとつだった。
そのひとつのために生きていた。
至福の瞬間に暗闇はやってきた。

「最高の映画です」とは口が裂けても言えないが
悔しいほど心に残り続ける映画になった。

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星組