劇場公開日 2021年12月10日

  • 予告編を見る

「とーっても遅くなりましたが、見ることができました。」ダンサー・イン・ザ・ダーク yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0とーっても遅くなりましたが、見ることができました。

2022年5月29日
PCから投稿

今年154本目(合計428本目/今月(2022年5月度)31本目)。

正規の放映日に見る予定にしていたのですがバッティングが異様に激しく削ったこの映画、17日以降もどんどん映画が入ってきて、あれよあれよという間に放映がなくなってしまった大手のシアターさん。
とはいえ、大阪市なのでミニシアターならやっているところもあり、そこまで行ってきました。
このため、ミニシアターという事情もあるので、「4Kリマスター版」という扱いですが、いわゆる大手で見るそれと同等な描写力かどうかは微妙です(とはいえ、見ることができたので満足)。

それにしても、この映画、本当に救われる人いないですよね…。一方で「明確な」悪人が誰かというのもこれもまた決めずらい(連帯責任っぽい…)ところはあります。
また、目の病気とのことで、これはリマスター版でもそのままですが、何の病気かの記述はなし。当時(リマスター「なし」の当時の映画)では治らなかった病気でも、リマスター当時(2021年)ではその可能性もあるので、ある程度配慮は欲しかったです(まぁ、病気自体が本当に架空の病気で、治るも治らないもそういう論点「自体」が存在しない可能性もある)。

本当に暗い映画だし(ダークな意味でも)みてすっきりするのか?というと絶対違うと思いますが、もとの2000年の映画は最高賞(パルムドール)もとっていますし、ストーリー的には理解はできるので(ただ、「いい気持ち」にはならないが、「不愉快にさせる発言」はあまり存在しない)、そこまでの減点幅ではないだろうというところです。

上記の通り、2000年(当時)と2021年との21年間では医療技術も発達して、病気についてもある程度変わっている可能性もありますが(上述通り、そもそも「存在しない」架空の病気なのかもしれない)、それらについては最低限何らか追加で説明が欲しかったところです。

とはいえ、リマスター版である以上、それらは「最低限」であってあっちこっち作り変えるとリマスター版の趣旨がなくなるし、原作に対する著作権という問題もありますので、仕方なしというところでしょう。

2000年当時と違い、この映画の2021年、そして今2022年ではスマホが当たり前になり、 hello movie など、視覚聴覚に障害をお持ちの方が映画を楽しめる工夫(アプリ)が導入されているなど、リアル世界でも「映画」に対する技術の発達・当事者の配慮はありますね。このこともよく考えると「当時と今との違い」かもしれません。

採点にあたっては特に差し引く要素は見当たらないので満点にしています。

yukispica