「My Favorte Movie」ダンサー・イン・ザ・ダーク kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
My Favorte Movie
いやぁ、これはいい!最初はミュージカルなんかじゃなくて、ドキュメンタリー風ドラマかと思いました。最初の30分は「どうしようもなく暗い映画だな~」と、途中で見るのを止めようかとも感じたんですけど、夜勤の工場でいきなりミュージカルになったもんだから、胸が躍る想いで没頭してしまいました。
カメラワークにも注目してたのですが、ハンディーカメラと固定カメラを使い分けてますね。それが感情移入を誘うのだけれど、ミュージカルシーンは意外ときちんと撮ってあり、驚かされます。60年代の移民問題を若干の風刺として扱っていたり、障害者の問題提起としても取られがちですが、そんなことは些細なことのような気がする。純粋な心を持った女性とミュージカルへの夢想癖を持った女性を描いただけの映画だと思います。
子供のために「母」を取るか、「目」を取るかで議論しているレビューサイトもありましたが、そんな議論自体が不思議でしょうがない。「目」に決まってますよ(きっぱり)。それが信念であり、彼女の生きがいだったのですからね。犯した間違いは可哀想でしょうがなかったけど、工場をクビになった時点でそれは結果オーライになったと思います。この先、息子のために収入の無い生活を続けるなんて、考えただけでも恐ろしい。
ラスト近くでは、『サウンド・オブ・ミュージック』の「my favorite thing」が全てを象徴していました。また、最後から2番目の歌ってところにも・・・だから、最後のシーンは想像つきました(笑)
オールタイム・ベストの20位以内くらい。
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