「夜の街、闇の住人」クルージング とぽとぽさんの映画レビュー(感想・評価)
夜の街、闇の住人
ウィリアム・フリードキンがただの映画(箸にも棒にもかからない無個性な駄作など)を撮るわけない!題材の扱い方を持て余している感はややあっても、アル・パチーノのコミットも手伝って、クセのあるユニークな作品になっている。
フリードキン✕パチーノ=ホモやオカマといった差別的・前時代的な言葉と共に、エイズ以前のゲイ・コミュニティを描いた作品で、トム・オブ・フィンランドの絵を地で行くような革だらけのSMハードゲイの世界に飛び込んでクルージング。アガる選曲とともに潜入捜査アンダーカバーな日々と連続殺人が交互に展開される。にしても主人公、気楽に安請け合い・引き受けすぎ!共演はポール・ソルヴィノ、カレン・アレンなど。
時折ヘンテコ。個人情報保護もへったくれもない時代の人権無視捜査に、夢描写のある"夢か現か"映画が最近自分の中で続きすぎて、夢かと思った黒人男性ビンタ。そして、人何人も殺しておいて刑期8年は短すぎだろ(=当時の社会的地位・共通認識としてのゲイの人の命の軽さか)!からの意味深なラスト…。犯罪の動機は何か?真犯人は誰か?また、思想犯・模倣犯のように誰でも替えの利く存在なのか?引き継がれていく"ホモ狩り"。主人公の彼女が最後にあの服装をするのも、主人公が鏡の中の自分と対峙した後にこちらを見てくるのもそういうことを示している。
公開当時不評だった理由も、近年映画人から言及されるなど一部でカルト的な人気を博し再上映の機会が増えている理由も少し分かる気がしたし、自分としては普通に楽しめた。
地下クラブ「コックピット」
蒸発してみないか?任務が終わる頃にはこの世界の情報通た
I love it!
You made me do that.
これはゲイに対するひどい差別だ
Welcome to a detective division.
♪It's So Easy / Willy DeVille