「タイトルがとてもよい」はだしのゲンはまだ怒っている　kikisavaさんの映画レビュー（感想・評価）

私は小学校の図書室にあった『はだしのゲン』を読んだ。
くわしい内容はちゃんとおぼえていないし、たぶん最後まで読んでいないと思う。それでも作中のゲンはほんとうにずっとエネルギッシュに怒っている印象はおぼえているので、とてもいいタイトルだとおもう。

広島のへいわ教材はみたことがなく内容がよくわからないのでそこから『はだしのゲン』が削除されることについてはなにもいえないけれども、「学校の図書室にあったから」という動機で読んでみた子どもは一定数いると思うので、子どもが自由に読む読まないを選べる図書室には置いておいてもいいのでは？と思いました。

日本はすべてアメリカに煽動されて戦争しただけだ、というような意見もあったけれど、たとえそれが事実だったとしても実行することを選んだのは日本だし、まったく責任はなくならないのでは？と思うなどしました。

かの戦争で、日本は被爆国であると同時に加害国であるということを忘れてはいけない、というおだやかな語りかけが印象的でした。