「オリジナル曲を使わなくても作れる!」ブライアン・エプスタイン 世界最高のバンドを育てた男 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
オリジナル曲を使わなくても作れる!
The Beatlesの4人のメンバーはもちろん有名だが、関わった人も有名だったりする。特に有名なのはブライアン・エプスタインとジョージ・マーティン。彼ら6人でThe Beatlesというバンドを作ったと言える。本作は、マネジャーであるブライアン・エプスタインの物語。
やったことがないのにマネジャー業をやろうと思い立ったことがすごい。それもThe Beatlesの魅力のせいだったのかもしれない。ハンブルクでライブをやっていたこと、ドラムがピート・ベストからリンゴ・スターに代わったこと、エド・サリバン・ショーへの出演、キリストより人気がある発言、いろいろとThe Beatlesの基本知識として知っていることが散りばめられている。それをマネジャー側のストーリーとして観るのは興味深い。4人のメンバーの顔もなんとなく似てるし、声(特にジョン)も似てたりする。あまり違和感なく観ることができた。
ただ、本作はブライアン・エプスタインの物語。彼の父親との確執、同性愛者としての苦悩などが描かれている。当時のイギリスでは同性愛は犯罪だったから、必死に隠さないといけない事情もあったりして、当然親との確執もそんなところから生まれている。この孤独感はなかなか深みがある。
The Beatlesの活動期間は驚くほど短い。同時期に活躍したThe WhoやThe Rolling Stonesが未だに活躍しているのと比べると本当に短い。あれだけの影響力があるのに。それなのに彼が解散まで見届けることができなかったことは本当に心残りだっただろう。そんなに若いとは思わなかった。
でも、本当に驚いたのはエンドロールを観ている時。使用曲にThe Beatlesのオリジナル曲が使われていなかったことに気づいた。たしかに初期のThe Beatlesはカバーも多いし、またカバー曲がとても魅力的で彼らの代表曲的な扱いの曲もあったりするから気づかなかった。オリジナル曲を使わなくてもThe Beatlesの映画って作れるんだなと。この映画にオリジナル曲を使っていたらまた印象も違っていたかもしれないと思う。うまく作ったなと思う反面、オリジナル曲を使ってほしかったとも思う。単純に許可が出なかっただけかもしれないけど。
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