劇場公開日 2025年10月10日

ホーリー・カウのレビュー・感想・評価

全34件中、1~20件目を表示

3.5葛藤を抱えた青年が一歩大人へと踏み出す様を描く

2025年10月29日
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鑑賞方法:VOD

トトンヌは、少年と呼ぶにはもう身勝手が許されない年頃。かといって大人と呼ぶにはまだ早い。そんな”宙ぶらりん状態”の主人公が突如として一家の働き手となるーーー。出演者の誰もが演技経験のない素人だらけの本作は、この農村エリア出身の新人監督が手掛けているだけあって、若者らのナチュラルで時に生々しい表情や心情を有機的に引き出し、発酵、熟成させた一作である。とりわけ主演俳優の相貌はどこか若い頃のジェイミー・ベルを彷彿とさせるところがあり、目の奥に怒り、不安、戸惑いが渦巻く様はとても魅力的。葛藤を抱えながら大人への階段を昇っていくその姿は、ご当地特産のコンテチーズの製造過程と絶妙に重なる。ラストも決して絵空事の夢を掴むようなものではなく、あくまで「一歩踏み出す」というレベルに抑制されている点が共感を呼ぶ。小さな物語ではあるものの、これまで描かれてこなかった酪農生活のリアルに目を向けさせてくれる良作だ。

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牛津厚信

5.0緩急見事なフランス産傑作青春映画

2025年11月17日
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グーグルのAIといつも映画について情報交換している。自分の好きな映画の傾向から、AIがこの作品は絶対に劇場鑑賞すべき、と勧めてきた。各映画サイトの点数があまり高くないから期待していなかったが、危うく、こんなに素敵な映画を見逃すところだった。完璧だった。自分が映画に求めるものが、ぎゅっと詰まった名作。自分が見てきた青春映画/ドラマというジャンルなら、映画ではなく申し訳ないが「北の国から'87初恋」に次いで、ホーリー・カウが生涯第二位になった。
シンプルな作り。一見荒々しくて、でも繊細で優しい作品。物語に不要な一切の要素は省かれ、青春ドラマとしてトトンヌの成長を表現するために必要なことは全部入っている。さらに、肝心なところは逃げずに、撮影が大変であろうシーンをじっくりと見せてくれた。ここには映画として究極の洗練があった。
前半、トトンヌが怠惰な生活を送り、対人関係も雑に振る舞う間は、映画自体も、構成なのか、映像なのか、わざと洗練を排除して粗雑な印象を受けるように作られている感じがした。しかし、最初は牛乳を盗むためだった牧場の彼女との間に、少し想い入れが芽生えてきて、自分の仲間との間に挟まれたトトンヌに人間らしい葛藤が生じてきたあたりから、映画の質もぐっと高まってきた。主人公の成長と、映画自体の構成力のカーブを合わせるとは(意図したかどうか分からないが)、物語がシンプルな分、やることはやってる監督のセンスが見事だなと感じた。
この映画は一方では省略をきらい、大変なことを真正面から丁寧に描く。一つは牛の出産とともに主人公に葛藤が生まれる大切な場面。きめ細やかにリアルな描写があった。どこまでが実際の映像で、どこからが加工されていたかは分からないが、あの撮影には沢山の苦労があっただろう。次に、妹のリードにより二人で初めてチーズ作りに成功する場面。丹念に各工程を見せつつ、兄妹の絆が深まっていることをじっくり見せる。ぼくの涙がどんどん溢れてきて、良いチーズが出来て欲しいと願いながらスクリーンを見つめた。物語をわかり易く伝えるためのエピソードの織り込み方と、人間ドラマとして面倒を厭わずにじっくりと描く場面、この対照が上手く、センスに唸らされた。物語自体はありがちなのに、監督の演出センスと俳優陣の自然体の演技が重なり、こんなに素晴らしい映画を久しぶりに観た、と爽やかな感動に包まれた。
グーグルAIは、やはりカンヌでの受賞実績と、フランス国内での興行的な成功を重視したのだろうか。この名作の劇場鑑賞を激推ししてくれたことに感謝したい。

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コウチャン

2.0盗◯物語

2025年10月29日
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鑑賞方法:映画館

Holy Cow
聖なる◯牛ではなくて、英語のスラング。
フランスの片田舎。
閉塞感は分かる。
ミルクの匂いがするって?
お前はセラー服と機関銃の林家しん平か?
カッテージチーズのニオイじゃなくて、
よかったじゃないか!
お前なんか不二家のミルキーでも舐めてろ!
七転び八起きの献身的な友達と
度量のデカい彼女。
最後の◯出しはそれを表していた。
しかし長編映画のエンディングとしてはあまり感心しない。
ショート映画で充分な内容だった。
ウシの◯搾りのシーンもないなんて💢

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カールⅢ世

4.0数日間心に残る、青春 お仕事映画でチャレンジ物でもある。 監督のル...

2025年10月27日
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数日間心に残る、青春 お仕事映画でチャレンジ物でもある。
監督のルイーズ・クルヴォワジエは、本作の舞台であるフランスのジュラ地方で育った方で、キャストには地元の演技未経験者を起用し、農場を営む監督の家族が音楽や美術スタッフとして参加。ジュラ山地が生み出す壮大な自然の景色と共に、美しいだけでない農村のリアルな暮らしに確かな息吹を与えている。(一部引用)

エッチなシーンがやらしく無い。
タイトルの「HOLY COW」とは「マジかよ!」「なんてこった!」など感嘆を表す言葉。

この映画の兄と妹を『火垂るの墓』と比べる人がいるらしい。戦時中の空襲の生き残り兄妹とは比べられない。私はそう思う。

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ナイン・わんわん

2.5途中で終わった感じ

2025年10月26日
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鑑賞方法:映画館

単純

華やかさのない地の青春と、飾り気のないリアルな展開を淡々と描き切った本作、フランスでサプライズヒットしたらしい。

父親が飲酒運転で事故死。やんちゃな息子は生活の為に牧場で働くが、そこの息子とケンカして首になり、みよう見真似で親父が作っていたチーズ作り始める…という拝見するまではサクセスストーリーかと思っていた。
しかし生乳や作成過程に必要な物は盗んだもので、正直、個人的に青春を盾に犯罪許される系はあんまし感情移入や応援はできない。

努力していないんじゃなくて努力の種類・方向性が違和感しかなかった。

色々社会的に間違っている。

ただその方向性が少しずつ良いとされる方向に傾きつつある過程を観れては良かったし、小さな妹想いなのはよかった。

改めて環境や立ち位置って大切だなと思う映画だった。

これまたラストがびっくりしたが…
フランス映画らしい。
日本映画にはない終わり方。

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イーズ

2.0ひねくれたBoy meets Girlのお話し

2025年10月25日
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悲しい

簡単に言ってしまえば、ひねくれたBoy meets Girlのお話しです。
あまりフランス映画らしくなくて、暴力やセックスが、かなり粗雑に描かれています。でも、私としては悪くないかな。
無軌道な青年の成長がお話しの縦軸。
それだけではなくて、コンテチーズの生産とフランスの農村部での生活という横軸が、かなりしっかりと描かれているので物語として面白く観ることができるのだと感じました。

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ねこたま

4.5気持ち良く帰れる映画!

2025年10月23日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

冒頭のシーンを見て、1日ほぼ50km近くを歩き通したという、韓国人の超健脚の若い女性が、一人でサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路を歩いていた時に、自転車に乗った3人組のボケ・ガキ共に、青いトマトを投げつけられたという話を聞いていたので、そんなボケ・ガキの話は見たくないなと思っていたのですが、映画館を出る時には、久し振りに気持ち良く帰れる映画でした!
よくも何も考えずにチーズ作りが出来ると思い、行動した無知な18歳の青年が、奇想天外な発想で、いくらお金がないとはいえ材料を盗んで、チーズ作りを始めたのにも驚きましたが、この映画が18禁でないのにも驚き、またフランスでは16歳からワイン・ビール、18歳から蒸留酒の飲酒が可能な事にも驚きました
今後の主人公の金メダル獲得を、応援したい気持ちになった映画でした!

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jazz須磨

5.0牛の匂いがする映画。音楽が最高。

2025年10月22日
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鑑賞方法:映画館

父が死んで残された悪ガキとおばちゃんぽいとしの離れた妹が、友人を巻き込みチーズ作りコンテストで人生の一発逆転を狙う話、、だが現実は甘くない。

凄くリアリティある田舎の子達が可愛い。
やっぱり監督がこの地方出身でスタッフとして家族のバックアップあり(おそらく農場)美術リアリティ半端なし。牛出産やチーズの鍋とか、経験者しかわからないネタ、出演者も農場経験者なんじゃないかなぁ、じつに自然で良い感じだ。

役者達の自然さ。音楽のよさ。ベタつく優しさじゃないし話も気が利いてる、オチも好きだ。

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masayasama

4.0面白かったです!すごく良かった!

2025年10月20日
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面白かったです!すごく良かった!

☆出演してるのは監督が住んでるジュラ町の素人の人達のみ。ヒロイン役は刑務所の看守。みんなその町に本当に住んでる人だから凄く町の雰囲気があって素敵でした。演技も上手かった。

☆友達との関係がいい!
友達と喧嘩してても困ってたら助けに行くんだなあ。凄く好きなシーン!

☆小さいのに妹が凄くしっかりしててお兄ちゃんの背中を押すんだなぁ。可愛かった。

☆何故かいいシーンは台詞がない。観てのお楽しみ。是非映画館で。

ーーーーーーーーーー

フランスの酪農地帯に住む18才のトトンヌ。酪農家の父が死に7才の妹と残される。

働きに出るが今までフラフラしていて働いたことが無かったので要領を得ず叱られたり苛めに合ったり…。

チーズの品評会で優勝すれば賞金が出ると知り友達に手伝ってもらいながらチーズ作りに挑戦するが…

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snowwhite

3.0微妙

2025年10月20日
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鑑賞方法:映画館

想定していた展開とは異なるであろうことは途中から感じ始めました。要は、チーズコンテストで賞金を獲得するハッピーエンドにはならないであろうことを。
現実は甘くなく、世間を何も知らない少年達が入り込める余地のないコンペティションだと言うことに気付かされ、それでもチーズ作りしか見通せるモノがなくチーズオバサンの元に教えを乞い始めるのだが… しかし、本作は小さな妹を抱えた少年が兎にも角にも生きて行くしかない現実を予感させて、突然のエンディング。
安易なサクセスストーリーにしないところが良かったかな。

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Cabe

4.0昔を思い出すな~

2025年10月20日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

癒される

カワイイ

反抗する若者しかし妹には優しい、そんな二人に訪れた父の死
主人公は落ち込まず生きていくが限界が有る、助けてくれたのは
友人やあっけらかんの彼女。若かった自分も顔が赤くなるような体験をし
大人になった、今悩んでいる人にもお勧めします。

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hayato

3.025-122

2025年10月19日
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鑑賞方法:映画館

父を不慮の事故で亡くし、
幼い妹と2人きりになったトトンヌ。

職も覚悟もない少年には、
可愛い妹さんと仲間たちがいる。

褒められた行動🧀では無いけれど、
チャレンジする姿、
反省して立ち上がる姿に、
少しだけ応援したい気持ちが湧く。

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佐阪航

2.5コンテチーズに対するリスペクトは?

2025年10月19日
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うーん。

世界最高峰のチーズを作る舞台を描いた映画としては、すごく残念な出来。
個人的にもコンテ・チーズが大好きなだけに、その描かれ方があまりにも雑で、悲しくなりました。

酔っ払いがタバコ吸いながらチーズ作るなんて、ほんとにやめてほしいし、誰一人、コンテチーズを美味しく作ろうという職人がいませんでしたね。

単なる金儲けの手段ですか?

これフランスのテレビ局が制作に関わってるんですよね⁈ コンテチーズのブランドを低くする映画で大丈夫なのかな?と、心配になりました。

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toru

3.0必死

2025年10月19日
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鑑賞方法:映画館

141本目。
覚悟が出来てない状態での、父の死。
生きていく為にはと模索していく姿は分かるんだけど、盗んだもので仮に賞を取ったとして、喜べるのかなあってのがある。
チーズ作りをこれから頑張っていく話かと思ったら、最後は仲直りな感じ。
そらでも何となく覚悟は伺えた気にはなったけど、焦点をぼやかされた感じがする。
でも、妹がいたってのは、作品の中では救いかなとは思う。

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ひで

5.0反抗期の痛みと、乳製品への回帰と

2025年10月19日
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フランスで100万人動員だそうですね!
この数、けっこう若者たちが映画館へ行ったのではないかなぁ。そんな気がします。

とっても素朴で、ありふれたフランス・ジュラ県の酪農家の話。
地味じゃないですか。ストーリーはのんびりしているし、きっと若者好みでは無くて、寝落ちの危険度も有ります(笑)
でも「100万人」には理由がありそうです。

トピックは恐らくふたつです、「満たされない時代だからこそのソウルフードへの回帰」と「若者たちの足掻きのリアル」。このマッチングですね。

チーズ、ワイン、味噌。
どれも加工食品としては人類最古のものです。元々は思いがけず自然発生的に出来上がってしまった食べものの部類で、
どれも発酵食品なんですよね。

そして発酵食品は、その土地の土壌や風土、そして住む人と共にあった「酵母」が物を言わせます。テロワールです。家庭の味です。
土地土地のチーズは、村の特産でありますし、チーズを製造する人たちがそれぞれの家庭に持っている酵母が醸してくれる「チーズ=それは家族」のようなもの。

でも家庭に反発して苦しむ盛りの=反抗期の不良少年にとっては、その”糠味噌くささ“が何よりも拒絶したい、たまらなくイヤな存在なのでね(笑)
映画はそこが本当にうまく描けている。
親や家業に縛られることからなんとか脱出したいあの年代にとっては「土着のチーズ」と「自分」は究極にバッティングするトピックだと僕は感じるのです。そこが面白い。

・・

僕もチーズは好きで、高校時代には昼食には堅パンとチーズの塊を持って部室で過ごしてました。
「ハイジみたいだ!」と部員から驚かれましたね。

柔らかいチーズには柔らかいワイン。
強いチーズには強いワイン。人の心持ちや成長に合わせてチーズもワインも選べるのです。

【 Holy Cow! 】
マジかよ!なんてこったい!

緩急つけながら兄ちゃんが妹を思いやるその気持ちが絶品でした。悪ガキ仲間たちの「友だち思いの連帯」にも優しさが溢れます。

◆失敗作の初めてのコンテチーズを牛舎にそっと返してくる沁みるシーン。
◆「父親の死」と「仔牛の゙誕生」。
安直なハッピーエンドではなかったからこそ、この作品は味わいが深くなったのだと思います。
◆エンディングでの“彼女の大サービス”がまた はっちゃけてて、愛がこもってて、とてもいいじゃないですか!(笑)

土や藁の匂いを嗅ぎながらのセックスや牛のお産の光景には、永島敏行と“牛のような”石田えりさんとの「遠雷」なんかを思い出しましたね。

・・

東座は今夜は僕のためだけに貸し切り上映。義理の弟さんが映写機の担当。
館主の合木こずえさんはなぜか一歩後ろに下がって、どうしたことか照れた笑顔です。お客さん一人だって全然いいじゃないですか♪
HolyCow!いい味出してました。

「合木さん、帰りにスーパーで何かチーズを見繕ってきますね」。

+ネット通販で、
本作のドラマの舞台ブルゴーニュ、ジュラ県産の
①コンテチーズ。
②そしてまさしく同地のワイン⇒サヴァニャン種の黄色がかった白ワイン。
すぐに発注しました。映画にもブドウ畑が映っていたのを見逃しません。届くのが楽しみです。
白ワインとチーズの組み合わせは初めて。胸が躍りますよ。

・・

ではでは、
元ワイン造醸所勤務の きりんでした

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きりん

3.5女性の偉大さよ

2025年10月18日
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幸せ

フランスの酪農が盛んな田舎の青年のドラマ。

女の子とヤルことしか興味がない悪ガキ3人組が中心の話で、冒頭からクズすぎて気分が悪い。

父親の死から妹との自立が始まるけど、クズっぷりは変わらず。

ところが、ラストシーンで女性の偉大さに全て許し救われる。なるほど、牛の分娩をじっくりみせてた意味がわかる。

女性の偉大さ、というかオッパイなんですけどね。

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minavo

2.5主人公のクズすぎて乗り切れなかった

2025年10月17日
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チーズ職人の父が亡くした男が、妹と二人で生活していくためにチーズ作りに目覚めるって話だと思っていた。大枠はそんなに間違っていないが、印象は結構違う。だって主人公のトトンヌが結構なクズなんだもの。
調子がよくて、女にだらしなくて、仕事もせずにプラプラしてる。で、父の死で目覚めるのかと思いきや、結局は犯罪行為でチーズを作ろうとする流れ。犯罪に手を染める若者を扱う映画が嫌いというわけではないが、チーズを作ろうとする流れまではよかっただけに残念な気持ちになった。
そんなんだからトトンヌに全く共感できないなーなんて思いながら観ていたが、妹には妙に優しかったりするから実は憎めないキャラクター。一人で牧場を営むマリー・リーズとの関係も利用するだけではない感情も垣間見える。友人たちとの関係性も含めて青春映画としてとても面白い設定ではある。
ただ、チーズのコンテストに出て賞金を稼ごうとするのに、そもそも負けることさえ許さない作りにはちょっと驚いた。あまりにも中途半端な終わり方だし。もう少し何かしらの結果を見せてほしかった。たしかにフランス映画らしいとも言えるが、個人的にはどうにも消化不良。

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kenshuchu

3.0ここで終わる?

2025年10月17日
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頑張る気はあるが上手くいかない。18 歳の少年ならあんなものかな? 金賞は穫れなくても「良く頑張ったな」ってくらいはなるかと思ってたらコンテストの出場権も無いのは可哀想。
さてこれからどう巻き返すのかってとこで終わりとは。

エンドロールが始まると隣席の人が「これで終わりですか?」とたずねてきたよ。

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あらじん

2.0十八歳のチーズ

2025年10月15日
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予告編の感じでは、てっきりチンピラ青年が一念発起してチーズコンテストで優勝する成功譚なのかと思っていたのだが、さにあらず。
とにかく主人公が刹那的で短慮なので、行動に寄り添うのが難しい。結構ボコボコにされるシーンもあるが、元はと言えば瓶で人の頭を殴ったり、牛乳を盗んだり、殴られても仕方がないようなことをしているのだから。
牛もいっぱい登場するけど、題名の“Holy Cow”はそれとは関係ないらしい。フランス語の原題は“Vingt Dieux(20人の神々)”で、まるで違うし。
物語の仕舞い方もよくわからない。賞金は手に入らないし、働き口はないし、どうするんだろ。何も解決していない。フィギュアスケートペアの三浦璃来似の妹ともども前途多難だ。おっぱい見るだけで至福の表情浮かべても。

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梨剥く侍

3.5どこまでが演技?アドリブ?

2025年10月14日
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カンヌでの受賞など高い評判を聞いていた本作ですが、劇場で1度だけ観た覚えのあるトレーラーでは特別印象に残っておらず。それでも、米国映画レビューサイトの評価もやはり高いようなので、それを信じてチケットを購入です。
舞台はフランス東部のジュラ山脈の西麓に広がる地域。酪農が盛んであり、またこの地域の生乳だけを使って作られるコンテチーズはフランス国内のチーズ販売量ではダントツの1位と言われ、この地域にとっては重要産業の一つ。そして、本作の主役・トトンヌ(クレマン・ファボー)の父もチーズ職人なのですが、この父親はひょんなことから早々にこの物語を退場してしまいます。
ではトトンヌはと言うと、まさに画に書いたような“悪ガキ”であり、父の仕事も手伝わずに友人たちと遊びまわる日々。ところが父が突然居なくなり途方に暮れますが、歳の離れた幼い妹・クレール(ルナ・ガレ)の面倒を見ないわけにはいかず、この村で生きていく道を模索します。しかし、無鉄砲でその場しのぎな言動が抑えきれないところのある彼は失敗続き。それでも彼の本質を見抜き、見放すことなく信じてくれる人達に助けられ、トトンヌは初めて“やり遂げる”ということを経験します。
美しい自然に囲まれ、その自然を利用して生活をしている人々。牧歌的な暮らしや性格を想像しがちですが、実際は生きていくためには金が必要でだからこその“産業”であり、その世界と人間関係は大変に狭い。だからこそ知識や経験は勿論のこと連帯が必要なのですが、若さだけが取り柄のトトンヌはついつい粋がり、その結果自分の居場所をどんどんと狭めてしまいます。その反面、彼の人懐っこい笑顔と気の毒な経緯(いきさつ)に直面すれば、単なる同情に留まらず手を貸したくなる気持ちも確かに解ります。
例えば18歳のトトンヌにとって足手まといな存在であるはずのクレール。冒頭では幼い彼女の言い寄りを足蹴にすらしますが、父の退場によって二人きりになり、健気にも兄をその気にさせて前に進ませる妹の励ましに対し、トトンヌも自分なりに応えていく“兄妹の絆”を見れば最早応援の気持ちが止まりません。
更に、トトンヌと特別なシンパシーを感じ合うマリー=リーズ(マイウェン・バルテレミ)の存在感たるや素晴らしい。トトンヌとの“イチャイチャ”はいい意味でフランス的な解放感と、どこまでが演技?アドリブ?なシームレス感も実に爽やか。青春譚として見事に成立していて、ラストシーンも最高です。
広大な自然と若者の成長、そして恋愛“のようなもの”からのその先を想像させる余韻に、秋の柔らかな日差しと風に吹かれながら作品を振り返る帰り道。オジサンの心は洗われました。若者たちよ、ありがとう。

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TWDera