ひとつの机、ふたつの制服のレビュー・感想・評価
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期待以上の作品。共感できる作品。
予告編で観て気になり作品を観たが、予想以上に素晴らしかった。
ドラマっぽさはあったが、脚本、ストーリー、時代設定が見事。シャオアイは女子高校生だが、高校の夜間部。机友の昼間部ミンミンと友達になり手紙でやり取りし机友以上の関係になる。やがて同じ男子高校生に恋心を抱くが。
教育格差や学歴社会の厳しさや現実を直視しつつもミンミンやボーイフレンドのルー・クー、夜間部のクラスメイトでシャオアイより年上のユー・チョンユエの励ましでシャオアイの成長がスクリーンから伝わった。
ミンミンは一浪、ユー・チョンユエは年上と事情がありながらも前を向いていかなければいけない、シャオアイのやきもち、辛さも共感できる。
改めて台湾の教育格差の現実、教育の厳しさも伝わった。台湾の当時のトレンドも出てきて台湾エンタメ、文化ファンは共感するかもしれない。台湾映画ファン必見の一本です。
悪女に憧れるメガネっ子
1997年の台湾の女子高。
昼間部には理数特進クラスもあり、バリバリの進学校になる課程で、夜間部は働きながら学ぶ者たちのそれではなく昼間部のいわば2軍だった。入学式は昼間に合同で行われ、制服はグリーンのポロシャツ。左上には刺繍が施され、昼間部は太陽の黄色、夜間部は月の白。
1年時は机の引出しも共有。
机友(きゆう)というらしい。
嫌がらせにネズミの死体なんか入れる奴がいるんじゃないかと思ったら、生きてるハツカネズミを飼ってる娘がいて、ちょっと微笑ましい。
学校は2倍儲かるけど、教師もモルモット並みに働かせられているに違いない。
お金持ちの子女で垢抜けていて、夜遊びもイケてる昼間部の敏敏(ビンビンではない)は昼間部に合格しなかったメガネっ子の小愛(シャオアイ)を昼間部の制服に着替えさせ、校外に連れだす。
小愛の父親は早くに亡くなり、元教師の母親は子供を集めて学習塾をやって、ふたりの娘を育てている。鶏の唐揚げの次の日の晩御飯は食べ残しの骨と大根の煮物だったり、妹の余った母乳入りホワイトシチューだったりと超倹約家。
敏敏に引け目を感じていた小愛はアルバイト先の卓球場で敏敏の彼氏のルークと出会い、机のみならず彼氏を共有、独占しようと企むが····
高3の統一試験発表までが描かれる。
ニコール・キッドマンに憧れる小愛は
卓球メガネ女子。
卓球愛ちゃんはそういえば台湾の高身長男子と結婚して·····
敏敏役はオールナイトフジの秋本奈緒美似。
彼氏を机友に盗られる杞憂なんて、これっぽっちも感じてないそぶり。
小愛役は森七菜っていうか伊藤麻衣子似。
最後ちょっと寝てしまって、小愛が志望大学に受かったのかどうかわからなかった😩
盛り上がりに欠ける前半戦からの、後半戦に巻き返す手堅い勝ちパターンは何気に試合巧者
今週は制作や宣伝にお金を掛けていて“力の入れよう”が判る邦画3本が一斉に公開されていますが、私的には諸々の理由でいずれの作品にも触手は伸びずに“配信待ち”を決定。このまま見送ることも考えましたが、劇場で一度だけトレーラーを観た覚えのある本作が気になったことを思い出し、サービスデイの本日に新宿武蔵野館にて鑑賞することにしました。
1997年、小愛(チェン・イェンフェイ)は娘の将来を気にかける母(ジー・チン)の強い後押しに渋々、進学校である名⾨⼥⼦校・第⼀⼥⼦⾼校の“夜間部”への入学することに。同校の制服は全日制/夜間部共に同じものですが、胸部に縫い込まれる刺繍の色がそれぞれに異なります。そして授業初日、全日制との入れ替えで教室へ入る小愛は自分の席に座る“机友(きゆう)”全日制の生徒・敏敏(シャン・ジエルー)と初の対面。夜間部である自分を見下しはせぬかと不安の面持ちでいると、意外にも敏敏は気やすく小愛に声を掛けてきて大変にフレンドリー且つクールなタイプ。その時はあっけにとられるばかりで返す言葉が出ず仕舞いだった小愛は、机の中に敏敏宛ての手紙を残します。すると、それを機に二人のデスクメイトは仲を深めていくこととなり、当初は嫌々だった小愛の学生生活は敏敏から受ける影響で一転していきます。
うまくいっていたはずの友情が“気になる男性”の登場によって怪しい方向へ向かう展開は古典中の古典。また、非常に特徴的なアイテムを身に着けているにもかかわらず、先生や生徒に気づかれないという設定の不自然さは“映画的な嘘”として見過ごすとして、、兎も角、90年代後半と言うこともあってまだまだ社会規範やモラルに対する意識も低く、世間は覆しようのないヒエラルキーに支配されていると思い込んでついつい卑屈になる小愛は、上位者たちに対する“対等”を偽装するために嘘を重ね続け、そして予想に易く案の定に“破綻”します。
まぁ、それぞれのキャラクターの良さもあって決して悪い印象はないものの、今一つ盛り上がりに欠けると感じる前半戦。ところが後半戦に入り、小愛等が高校3年になっていよいよ大学受験までのカウントダウンに真の焦りを感じるその年、現実の世界にも起こったある“大きな出来事”をきっかけに物語はブーストし、小愛の“目を見張る成長”と“明るい将来への期待”で作品を手堅く勝ちパターンへ導いています。監督・ジュアン・ジンシェン、脚本・シュー・フイファン&ワン・リーウェン、いい仕事しています。監督の旧作もU-NEXTで配信されているようなので近いうちに鑑賞してみよう。
そして、小愛を演じたチェン・イェンフェイ。元々童顔ではあるものの、実年齢をにおわせない衣装やヘアメイクも助けとなって“自分に自信を持てない少女”を見事に演じています。『無聲 The Silent Forest(20)』では第57回金馬奨最優秀新人俳優賞を受賞しているとのこと。こちらもU-NEXTにあるようで次いでマイリストへ追加。
台湾映画はまだまだ勉強不足な私にとって、新たな興味を沸かせてくれた本作。逃さずに観て良かったです。
これぞ青春映画!
とにかく可愛い
女子校の定時制に入った女の子が主人公なんだけどさ、その高校では全日制と同じ教室使うから、同じ机を使う「机友」ってのができるらしいのね。その二人が主演で話が進むの。
途中のテーマは『身分違いの恋』っぽいの。
主人公は貧乏なんだけど、両想いになった全日制の男の子はいいとこの坊っちゃんなのね。
でも主人公は全日制の生徒だって嘘ついてるの。成り行き上ね。
二人が両想いになってくとこいいんだよね。いかにも高校生らしい恋愛で。
でも幸せの絶頂みたいになったところで「好きな相手なら、嘘も含めて認めてくれるはずだ」と浮かれちゃったことを思い出すんだよね。もう完全なフラグ。
そしてお約束だけど、机友の全日制の女の子も同じ男の子を好きなの。
それで机友の女の子は、つい意地悪しちゃうんだよね。
ちょっと意地悪するつもりだったのに、予想以上に大きな話になっちゃって。
お母さんとも喧嘩しちゃうんだよね。「なんで、こんなに節約するの」「それで心が貧しくなるんだ」って言って。
これへのお母さんの返しの「節約するたび、娘たちの未来が見える」は泣いたね。こんなセリフを書ける脚本家すごいよ。
友情も壊れ、お母さんとは冷戦になって、支えにしていたニコール・キッドマンからの手紙もたちの悪いイタズラだと分かり、さあ、どうすんだ!?
ってところで地震がくるね。
それで全てが丸くおさまっていくのがいい。ケンカって、そんなささいなもんだよね。
最後はみんなのわだかまりもとけて、志望校合格が無事に決まって、めでたしめでたし。
女優さんがみんな可愛いのがとにかく良かったけど、脚本もうまいんだよね。
「うちはどうしてこんなに貧乏なの?」「じゃあ墓参りでお父さんに聞いてよ。どうして叔父さんの保証人になったのって」とか自然なやり取りで事情説明やっちゃうの。
説明に邪魔されずにストーリーに集中できるのも良かったよ。
台湾の学生恋愛もので日本公開になる作品は間違いなく面白いから、観ると良いと思うよ。
約30年前の台北. 名門校の受験に失敗し夜間部に入学した女子,昼間...
台湾映画の新たな原石。監督が有能すぎる。
はい、傑作きました。
でも⭐️4.5。理由は後述にて。
最近、韓国映画、日本映画のリメイク版になる青春ドラマ量産中の台湾映画。新たな原石の予感。監督が有能すぎる。
90年代後半の台湾の受験、進路がテーマ。
有名校には学力が届かなかったメガネっ子が、同校の夜間部に入る。教室が全日制と共同だから、昼と夜は違う生徒が同じ机を使う。このことで、交流が始まるという話。
メガネっ子は、母子家庭で貧乏。昼の生徒、ビンビンは成績優秀でキラキラ女子。仲良くなって、ビンビン側の世界に引きづり込まれる。当然、夜間部なんて言えなくて、背伸びするためにどんどん嘘で自分を隠すことになる。
中学浪人、20歳の高校生。普通の人にはなじみがない設定も時代背景を1990年代に置くことで受け入れさせる。
スマホがない世界だよと示したこと。これにより、文通とか手紙というツールの重要度が高まってる。(先週みたシャケの娘が主演の邦画がグダったのこういうところ詰めきれてないからだよ。)
ちなみにボクの通ってた高校には中学浪人も20歳の同級生も実在してました。あと、高校受験の発表も新聞でしたね。日本の地方都市で台湾じゃないですけど。
最初は嘘まみれであんまりかなと思ってたメガネっ子が、だんだん人としてかわいく、不憫に思えてくる。もう、親目線なのかもしれないなと思ってる頃にしっかり家族との向き合い方も描く。
映画が好きな方ならギュっと心を掴まれる仕掛けもあるので楽しんでいただけると思う。
天才を感じる傑作ですが、唯一終盤のシーンで別の描き方の方がよかったんじゃないかなと思わせるところあり。リメイクの際にどう料理されるか、ちょっとだけ楽しみを見つけた気分で席を立ちました。
悪くないけど、盛り上がりに欠けるかな〜
そういう日常を意識して描いたとは思う、時代や震災などアジア圏なら分かるネタを上手にまとめてる。決して悪くないのだが、最後がみんな友達だよ〜→ちょ~×100難しい、そこにはもう少しひねりが欲しいかなと。
邦画にも言えるが、このくらいの時代設定の役者選びって難しいと思う、バリバリの現代っ子たちをどんなに仕立てても臨場感が不足するからね。
そこを乗り越えてくれたらもっと良かった。
お母さんは◎でした、有名な役者さんかなぁ
ずっとかわいい
タイトルの意味は
「全日制」「夜間部」
同じ机を使う2人の女の子の物語。
いやーこのおっさんがまだ胸キュンさせられるとは。
相当、山あり谷ありやってきたぞ。
心臓がキュンキュン大変だったわ(キュン)
ずっとかわいくて、
ずっと暖かい109分。
最高に笑えて泣ける台湾映画。
主役のチェン・イェンフェイが可愛い過ぎるので
ドルオタにもお勧めだ。
たんに「かわいい」だけではなく
JKとして、姉として、娘として、卓球のコーチとして、
受験生として、そして女の子としての
芝居…いや、表情が、秀逸なのだ。
これは惚れる。
またさ、お母さんも妹も最高なんですよ、暖かくて。
幸せな時間を頂きました。
台湾の一般人の生活や
高校生活も垣間見れて楽しかったです。
日本人でも共感しやすい青春物語
高校生が感じる受験へのプレッシャーや学歴や学校名によるレッテル貼りをして格付けしようという社会的価値観や文化は、科挙の影響下にあった東アジア各国に共通したもので、当然その中の一つに入っている日本から見ても台湾の状況を何ら違和感なく受け止めることができる。
地方都市に行けば男子の「一高」と女子の「一女」がそれぞれのトップ校で、みたいな価値観は日本でも普通であろうし、教室の黒板に「共通テストまであと⚪︎⚪︎日」とか書いて、その周りに必勝だの加油(がんばろー)などと書かれていているのもお馴染みの光景に思える。
そんな中、同じ「一女中」でありながら、昼間部と夜間部で制服そのものは同じ緑であっても、胸の刺繍の色が昼は太陽の黄色、夜は月の白と区別されており、否応なしにコンプレックスが助長されるようになっている。
口ではみんな一緒だ、平等だと言いつつも、確実に格差は存在し、その格差は、生徒たちの家庭環境や経済力に起因しており、結果的に学力差という形で表れてくる。もちろん、日本でも、在学生の家庭の平均収入額が断トツに大きいのが東京大学であるというのは周知の事実だ。
しかしながら、その格差は常に固定されているものではなく、努力によって逆転も可能だというのもアジア的な発想にも思える。
共通試験の結果、小愛がどこの大学に入れたのかをあえて明示しないのも、そんな大学の名前なんかで彼女の人生にレッテルを貼るんじゃない、というメッセージなのだろう。
なお、『夜校女生』という中国語の原題、 "The Uniform" という英語タイトル、そして『ひとつの机、ふたつの制服』という邦題を比べて焦点の当て方の違いが興味深い。
私も流川派です。
最初から最後まで素晴らしい
「親の心,子知らず」っか。
嫌いになった自分を、少しだけ好きになる
なんか昔のよく出来た少女漫画見たい。
実にいい感じに実写化出来た少女漫画のようだった。
オジサンの時代だと陸奥A子とか田渕由美子とか清原夏乃とか、メガネドジっ子が小さな恋を育てて崩壊、、そして、、みたいな。だから話はある意味予定調和で発見は無かった、台湾も御受験大変なんだなとか、社会的ヒエラルキーとかやはりあるんだなぁ、、とか。
「机友」って言葉はグッとくる、そんな関係ちょっとドキドキするね。日本だと誰かの使用した感じを学校は極力消す方向になるんだろうな。
主演のチェンイェンフェイは「無聲 」にも出てたんだね、ありゃヘビーな映画だったよ。本作ではほぼノーメイク髪型もメガネも垢抜けず、ほんと少女漫画まんま。
話は期待したより小さくまとまった感じ、まあ彼女が可愛いから許しちゃう。しかし今メッセージ動画見てビックリ、、、メイクで全然違うなぁ。
丁寧な青春映画、好きです
昼部と夜部で机を共有する「机友」の二人。それでも夜部の小愛(チェン・イェンフェイ)はちょっと劣等感。学校を抜け出すために制服を交換する二人。交換した昼部の制服で偽りの自分を楽しむ小愛。友人に話せないデート、ボーイフレンドに言えない夜部の自分、親に言えない成績。嘘がどんどん膨れ上がり、その果てに友人や家族との関係は.......というお話し。
丁寧なストーリーと自然な演技、みんな良い人で安心して見ていられる。こういうの好きなんです。チェン・イェンフェイもシャン・ジエルーもかわいいね。
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