「「青春を楽しみ、苦しみを経験し、大人になる成長物語」」ひとつの机、ふたつの制服 かなさんの映画レビュー(感想・評価)
「青春を楽しみ、苦しみを経験し、大人になる成長物語」
小愛(シャオアイ)(チェン・イェフェィ)が受験に失敗しシングルマザーの強い勧めもあり、やむなく名門女子高の夜間部に入った三年間を描いています。夜間部と全日制では、緑の制服は同じですが、黄色い刺繡が全日制、白い刺繍が夜間部と区別されています。ちょっと残酷ですよね。小愛は全日制の敏敏(ミンミン)(シャン・ジエルー)と同じ机を使いメモを交換したりして、机友になり友情を育んでいきます。お互い制服を交換したり、制服をごまかしたりして二人は楽しい時間を過ごしていきます。
ある日敏敏が好きな男子がいると小愛に言い有名高校に通い頭もルックスもいい路克(ルー・クー)(チウ・イータイ)を紹介します。小愛は卓球のアルバイトで路克を知っていて小愛も好きになっていきます。そして三人で塾に通ったり遊びに行くことになります。ただ小愛は路克にあることを隠しています。
ある日、エリートでお金持ちの両親と一緒にいる路克と敏敏、小愛が一緒にいたとき、小愛が隠していたことがばれてしまいます。小愛は夜間部にいること、家庭が裕福でないことをから、強い劣等感を抱いていました。母親や妹に八つ当たりしたりして。
しかし、三年生になっていた小愛はある事件をきっかけに変わっていきます。今まで熱心でなかった勉強に力を入れ、母親の手助けをしたり、大いに成長していきます。ただ、敏敏や路克とは疎遠になっていました。
無事試験に合格し喜ぶ小愛。久しぶりに敏敏、路克、同級生4人と話していて、小愛はある秘密をみんなに言います。その時の小愛の堂々とした表情に高校生という少女から一人の大人の女性にしっかりと成長した姿に胸をうたれました。映画を観終わったあとのすがすがしさと心地の良さを感じながら映画館を後にしました。
まだ上映中です。90年代の台湾の空気も伝わってきます。またチェン・イェフェィをはじめ、ミンミン役のシャン・ジエルー、ルー・クー役のチウ・イータイのキャラクターにぴったりの演技も堪能できます。でぜひとも観てください。おすすめです。
