「お互い劣等感と優越感」ひとつの机、ふたつの制服 コビトカバさんの映画レビュー(感想・評価)
お互い劣等感と優越感
はじめは全日制と夜間部で机を共にする机友が、制服を交換して遊ぶ些細な嘘だった。
ちょっと悪いことを共有して、ちょっと背伸びして、なんだか優秀な学生になれた気がして。
ただそれだけなら、映画になんかなるはずもなく。
まぁ女子高校生だから、同じ男子を好きになるなんて、王道な恋が絡むと厄介だねぇ。
最初に会った時から正直に話していれば、こんなことにはならなかったのに。小愛は、後に引けないくらい嘘を重ねすぎた。
卓球の事も隠すことはなかったのに、全てで負けてる気がする敏敏に、優越感を感じたかったのかな。
しかし身から出たサビとはいえ、何も知らずに話を振った路克が悪者みたいじゃないか。
大団円とはいかない、ちょっとほろ苦い青春映画の良作。
やっぱり台湾映画は、ノスタルジックな雰囲気がよく似合う。
小愛とお母さんの歩み寄りは他にも出来たと思うし、地震エピソードはなくてもよかったんじゃないかなぁ。
冷戦のきっかけになった時の、お母さんが感情ぶちまけるシーンは良かったし、あの2人ならどうにか出来たはず。
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