「とにかく可愛い」ひとつの机、ふたつの制服 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく可愛い
女子校の定時制に入った女の子が主人公なんだけどさ、その高校では全日制と同じ教室使うから、同じ机を使う「机友」ってのができるらしいのね。その二人が主演で話が進むの。
途中のテーマは『身分違いの恋』っぽいの。
主人公は貧乏なんだけど、両想いになった全日制の男の子はいいとこの坊っちゃんなのね。
でも主人公は全日制の生徒だって嘘ついてるの。成り行き上ね。
二人が両想いになってくとこいいんだよね。いかにも高校生らしい恋愛で。
でも幸せの絶頂みたいになったところで「好きな相手なら、嘘も含めて認めてくれるはずだ」と浮かれちゃったことを思い出すんだよね。もう完全なフラグ。
そしてお約束だけど、机友の全日制の女の子も同じ男の子を好きなの。
それで机友の女の子は、つい意地悪しちゃうんだよね。
ちょっと意地悪するつもりだったのに、予想以上に大きな話になっちゃって。
お母さんとも喧嘩しちゃうんだよね。「なんで、こんなに節約するの」「それで心が貧しくなるんだ」って言って。
これへのお母さんの返しの「節約するたび、娘たちの未来が見える」は泣いたね。こんなセリフを書ける脚本家すごいよ。
友情も壊れ、お母さんとは冷戦になって、支えにしていたニコール・キッドマンからの手紙もたちの悪いイタズラだと分かり、さあ、どうすんだ!?
ってところで地震がくるね。
それで全てが丸くおさまっていくのがいい。ケンカって、そんなささいなもんだよね。
最後はみんなのわだかまりもとけて、志望校合格が無事に決まって、めでたしめでたし。
女優さんがみんな可愛いのがとにかく良かったけど、脚本もうまいんだよね。
「うちはどうしてこんなに貧乏なの?」「じゃあ墓参りでお父さんに聞いてよ。どうして叔父さんの保証人になったのって」とか自然なやり取りで事情説明やっちゃうの。
説明に邪魔されずにストーリーに集中できるのも良かったよ。
台湾の学生恋愛もので日本公開になる作品は間違いなく面白いから、観ると良いと思うよ。
