劇場公開日 2025年10月31日

「胸キュンの青春物語」ひとつの机、ふたつの制服 さとうきびさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 胸キュンの青春物語

2025年11月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

癒される

ドキドキ

1990年代後半の台北の名門高校での学生ライフを描いています。
名門校に入学するための受験熱、二部制の高校、学生間のヒエラルキー、そしてお弁当(笑)。日本と似ているようで少し違うその違いを楽しみながら、不思議と懐かしい思いを感じて鑑賞しました。

いろんなキャラがちょっと意外な面を持っていて、特にビデオ屋の店員と小愛のお母さんが印象的でした。
真面目な苦労人に見えて実は結構ぶっ飛んでいるお母さん。その言葉は生き抜く力に満ちていて大きくうなづいてしまうことしきりでした。

肝心の主役たちの人間模様ですが、痛い部分も含めて、見栄、友情、恋心、嫉妬、意地悪、マウンティングなどの細やかな心の振れを丁寧に描いていて胸キュンキュンです。
それなりに辛い状況もあるけれど、彼らの前途に横たわる無限の可能性を思うと心穏やかに鑑賞できました。

強い衝撃を受ける作品ではありませんが、良い映画をたなぁという温かな気分に包まれる映画でした。

さとうきび