「見終わった後に、またもう一度見たくなった」3つのグノシエンヌ まるをさんの映画レビュー(感想・評価)
見終わった後に、またもう一度見たくなった
江戸川乱歩の没後60年を記念した映画「RAMPO WORLD」の3作品中トップバッターの1本目。
乱歩的なエロティックさと、人間の持つ倒錯的な欲望と、狂気を描いた作品か…いや、これは愛なのか…?
普通ではない自己中心的な欲望に突き動かされ、常識から外れた行動を取る主人公が、計画を立てたつもりで自分の計画に飲まれてしまう様は滑稽で、とてつもなく人間くさい。初披露の場で見たが、まさかの濡れ場で、ナンセンスさに笑いが巻き起こっていた。
岩男海史と松田凌と安野澄さんの絶妙なバランス。前迫莉亜さんもいい。
クズ男の主人公をギリギリのところで、愛嬌のある人間臭い、嫌いになれない男に演じてられていた。
最後のシーンは狂気と、ある意味純粋な愛。狭間の迫真の演技に震えた。
最後まで見るとクズ男の主人公の評価が180度変わるかもしれない。もう一度見て答え合わせをしたくなる作品。見終わった後にあーでもないこーでもないと考えるのが好きな人におすすめしたい。
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